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超ギャルル「めちゃヤバBoom Boom」 ライナーノーツ

ギャルルを結成したのは2007年。
あの時は三人組のユニット。
「ギャル曽根」というギャルなのにめちゃ食べる存在に魅力を感じ、作ったユニットでした。

出来上がったのが「Boom Boom めっちゃマッチョ!」

企画ものかもしれないけど、音楽は本格的に!
それが僕のモットーなので、自分でいうのもなんですが、今聴いてもかっこいいです。

そんなに踊れないし、めちゃ歌唱力があるわけでもないとしたら
何かな?ってところから当時は「パラパラ」に近い「ユーロビート」
な曲として仕上げ、ダンスもパラパラ要素の強い手振りダンスで仕上げてあります。

あれから17年。

正直、普段テレビでギャル曽根がたくさん食べてる番組をたくさん見てたけど、曲のことは頭の片隅になってました。

しかし、2022年あたりから、
麒麟の川島くん率いる「ラヴィット!」という番組内で「Boom Boom めっちゃマッチョ!」がかかってるのを耳にした。

正直イジってる感じのノリでしたね。でも僕的には
へ〜って感じで楽しい現象でした。

それがある日。
あれ?

僕が見たその日は確かフルコーラスで曲がかかったように記憶しています。

わ!

当時プロモーションとして音楽番組に出るとしてもワンコーラスとかワンハーフ(1番と半分)くらいが関の山で音楽番組で曲をかけてもらうのが大変だったのにフルコーラスかかってるやん!
イジりだとしてもすごい!

って思ったものです。

それがいつの日にかラヴィット!ロックに登場し
他の曜日の出演者含めてたくさんで歌って踊って盛り上がってる。

なんか話が感動の方に進んでいました。

そんな矢先に僕が本の出版のプロモーションとして
ラヴィット!に出演したのがきっかけで、いつの間にか、
「ギャルルの新曲を!」

って話になって

「つんく♂さんといえばオーディション、よろしくお願いします!」

みたいになっていきました。

ASAYANって何かとガチでしたが、
それ以外のバラエティーな番組って「突然」とか「アドリブ」な顔しながらたいていは段取り決まってたりするんですが、今回は久々に番組の流れにこっちが乗せられてしまったというか、うまく導かれた気がしますが、
とはいえ腕がなってしまって、結果、手も気も抜けず、やり終えてしまいました。

ハワイに普段いるのにオーディションとか無理やん!

って思ったけど、
昨今リモートっていうのがあって、すんなりやれちゃったのも事実。

一般素人さんからモデルさん、歌手、タレントさんまでいろんな方がいたけど、結局、味の濃い方、自分でやってけそうな方には途中で離脱していただくという感覚は、やっぱASAYANのころの審査基準と自分の中ではなんら変わらず。

ギャル曽根を基準に考えて、より素人っぽい子からキャラのある子を選びましたが、一番の基準は「伸び代」これでしたね。

さて、そんな9人のメンバーが歌う曲。

今回はどうしようかな〜とは思ったけど、やっぱ、ギャル曽根ありきのユニットとして、踊れる子、そうでない子がいるユニットとしては、やっぱユーロビートは間違いない!って思ったし、時代が二周くらいまわって最近目新しい曲調でもあるので、「古くない懐かしそうな最新ソング」をテーマに曲を作っていきました。

1980年あたりから日本語として「ユーロビート」というジャンルが根付いていくんですが、ディスコの黒服くんたちが、お客さんに教えやすい、覚えてもらえやすいダンスを編み出してったところから、ユーロビートに合わせた手振りダンスが流行っていった記憶があります。

1990年に入ると「パラパラ」という言葉が入ってきて、ダンスもより手振り要素が強くなっていきます。

今回の僕は打ち込み音の強いパラパラ時代より、1985年から88年あたりのユーロビートに的を絞り込んでぶれないように固定してそこから2024年の音に引っ張っていきました。

アレンジャーの平田氏ともいつもより多くやり取りしました。
最初は「はい!ユーロですね!」となって進めるんですが、やっぱ時代感に感覚のズレができて、ジャンルを絞り込むのにお互いに「これ!」というの理解し合わないと、「え?なんで?何が違うの?」ってなるわけです。

なので、現状のアレンジに辿り着いた時は、だいぶ感動しました!

何かの発明をした感覚です。

さすが!

で、オーディションをしている中で、それぞれの歌の水準はある程度わかっていたので、レコーディングでもきっとこんな感じで進むだろうな〜って予想しつつ、歌詞を書きました。

テーマはやっぱ「食べる」です。

実は今後掲載予定のnoteのコラムにも書きましたが、「食べる」ってやっぱ他人が見てても気持ち良いものです。(9月12日掲載予定なのでお楽しみに!)

だからギャル曽根の食べてる姿はかっこいいわけで、しかも彼女の食べ方はなんか綺麗なんだよね。

そしてダンスの先生にもパラパラではないユーロビート、しかも時代をなるだけ搾りこんで1985〜88年あたりのダンスをいろいろ調べ直して、1990年代に流行ったパラパラじゃないそれ以前の「ユーロビートダンス」をかなり意識して振り付けてもらいました。

このやり取りもだいぶやりました。

しかもLINEで。

TAKE1時の振り付けはやっぱパラパラ色が強く、「あら、だいぶ違うかも」って思ったけど、イメージを伝えるのもLINE。

LINEだけでのやり取りで完成させるのは無理やな〜
ってどうしようかな〜って思いながら、
とりあえずの思いをイメージをテキストすると、ほぼ完璧に理解して、新しいフリに作り替えてくれました。

えんどぅ先生もさすがプロ!

これも感動しましたね。

することが決まれば、そこからはプロの先生に指導はある程度まかせて、衣装やメイクなども時代がぶれないようにイメージを固めていきました。

仕上がりのイメージの的を絞った分だけ、実力の差があったとしても凄くまとまった作品になったのが今回の「めちゃヤバBoom Boom」だと思います。

バラエティ番組なので、作品の仕上げももっと手荒な感じになるかな〜って思ったてたけど、最後まで作品の仕上げのこだわりには付き合ってくれたし、「もういいんじゃないですか?」みたいな巻きもなかったし、
「この子お願いしますよ〜」
みたいな変な圧もなかったし、その分楽曲として、かなり高いクオリティーで仕上がりました。

ありがとうございます!


なんと言ってもメンバーたちがそれぞれ年齢も出身地も立場も違うけど、結束してくれたのが嬉しいし。

出産したばっかりで相当忙しいだろうギャル曽根も当初は「番組で歌う時も、きっと踊り覚えきれないので、端っこで椅子に座って歌っていいですか?」
みたいなことを番組プロデューサーに呟いてたらしいです。が、
「あかん!やれるはず!」
って話し、様子見てたら結局は完璧に仕上げてきました。

こちらもプロですね。
そねね、あっぱれです!

では、そねね以外のメンバーについても語ります!

河野莉緒(りおお)
茶髪にして一番ハマった子ですね。いや〜感心。
歌もダンスも上手い。リズム感もいい。
きっとたくさん褒められるほど伸びる子なんで、
どんどん褒めたいんです。
ですが、調子に乗りすぎず、あせらず自分を伸ばしてください。

木村友美(ゆみみ)
さすが!って感じでいろんなことを任せることができます。
僕にとっては頼もしいメンバーです。
なんでも吸収が早いというより、実は努力で埋めてくるタイプと感じました。
今は周りに気遣い、様子を見てるって感じとは思うけど、芸能界、全然遠慮せずもっと前に前に出ていいと思います!

生田瑚桃(こもも)
歌が上手いのは歴然なので、あとは慣れとダンスと勇気。
なので、他のタレントさんの動きや行動をよく勉強して吸収しまくってほしいです。
彼女の歴史はまだまだこれから。
ここからが本当のプロの入り口です。ファイト!

友利花歩(かほほ)
主婦でお子さんもいて、「合格!」って言われてもギリギリで「やっぱごめんなさい、無理でした」」って言ってくるかって思ったけど、やりきってますよね〜。
オーディションの最初の雰囲気のほんわかした感じを絶対に消さないように個性を伸ばしてほしいです。

河知莉聖(りせせ)
ダンスもいいし、笑顔もいい。
現場でも何かといいタイミングで入ってくるし、さっと引く。
これからのバラエティーに向いてると思うので、その方面の伸ばすのもいいし、これを機会に舞台等にもう一度チャレンジしたり、いいきっかけになればいいですね。

遠山姫禾(ひめめ)
若いので、何にも心配していません。
が、気を抜くとあっという間に大人になってしまいます。
ここ数ヶ月ですっごい伸びましたが、まだまだいけますよね。
目標を立てて、的を絞って計画的に進んでください!

安達玲奈(あだだ)
これまでの経験がものをいう!じゃないけど、最終的に番組の本番にしてもラヴィット!ロックの本番にしてもちゃんと仕上げてきますよね〜。よかった!
身長もあるから目立つ分、最初はダンスの仕上げで苦労したけどもね(笑)。
今回の経験もさらに自分のエネルギーに変えて、未来へチャレンジしてください。

石井心寧(こねね)
なんだろ、この笑顔。
カメラに向かってビームを放ってますよね。
オーディション時の受け答えにもチラチラ見えてたビームですが、この先もこの魅力を大切にしてほしいですね。
ビームはビームなんでエネルギーが切れます。
充電しながら進んでほしいと思います。

Add Voice
川島明

次のギャルル作るなら川島くんの声素材ちょうだいね!ってずっと言ってたように、頭の中で曲のラフ案が浮かんだ時点で彼の声が鳴っていました。
ディスコには男性の渋い声が入るとまた曲に色気が出るもんで。
ちょっとだけのつもりが心地よいのでたくさんの箇所で使わせてもらいました!ありがとう!メンバーの中で一番しっかり曲やリズムを聴き込んでレコーディングに臨んでくれたんじゃやないか!ってくらい完璧に覚えてきてくれてて、ディレクターも驚いてましたよ!

というメンバーで仕上げた「めちゃヤバBoom Boom」
かなり気に入ってます!

これからも応援してくださいね!

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