ハロプロ研修生 9/29 Album収録曲「表参道A5」ライナーノーツ
歌唱者:米村姫良々、中山夏月姫、為永幸音、平山遊季
かつてアップフロントが表参道に事務所があったことを知ってる人はもうどれくらいいるでしょうか?
1992年から東京の世田谷に住み出した大阪出身の僕にとって、表参道に出てくるのはなかなか面倒で大変でした。
それでも、レコード会社は渋谷で、事務所が表参道。
街に繰り出す大きな理由の一つではありました。
だからといって貧乏なバンドマンにとって、「あ、いい天気だから表参道ブラっとしよ〜」なんて思ったことは本当に一回もなく、当時、めぼしい位置にコンビニもなかったあの場所は、ラーメン1杯。サンドイッチ1個にしても「高え〜」としか思えませんでした。
そんな場所でしたが、大人になって、ちょっと心の余裕も出たころに表参道をブラ〜とすると、「え?こんなところにこんな和食屋さんが」「わ、おしゃれな服屋さん」「お、ここがPRADAか〜!」みたいな感じで、住んで10年くらいしてから表参道のことを少しずつ知ってったわけです。
そんな田舎太郎の僕が現在のハロプロ研修生に歌ってもらう曲を考えていましたが、自分の原点に振り返り、「表参道」を舞台に物語を作ってみようって思ったわけです。
彼女らにとっては表参道にはまったく思い入れもないだろうし、原宿とか裏原とかの方がピンとくるとは思うけど、日本国中に住むハロファンのみなさんにも「え?どこやろ」とか「ググってみたろ」みたいに思ってもらえるようなイメージで、勝手にバンバン作ってみました。
曲を作ったのは嶺脇育夫さんとの対談後にハロプロ研修生を個別に分析するより以前です。
※その対談はこちら
個別に今がどんなのかって先入観がない時に書けたのも良かったのかもしれません。
塊(かたまり)として、未来に向かって頑張ってる「集団(チーム)」を陰ながら応援するようなイメージ。
曲調としてはマイナー調ですが、悲しさではなく、湧き上がってくる情熱や悔しさ、それでもふとした瞬間にセンチメンタルになる寂しい感覚。
こういう心情を歌にしたつもりです。
おそらくカフェや有名ブランド店には、お財布的にもメンタル的にも入りきれず、ワクワクしに行ったのになんとなく負けムードになってしまった、そんな夕刻です。
ちなみに当時のアップフロントがあった「表参道」の地下鉄の出口はA5ではありません。
A5はおしゃれブティックが並ぶ方の出口です(笑)。
曲としてビート感は割と強めなので、初聴きであっても、ライブでは「オイ!オイ!」と盛り上がれるはずです。
ただ、イヤフォンつけて彼女たちの声をしっかり聞くと、うっかり涙腺が緩んでしまうようなイメージのトラックダウンに仕上がってます。
時折トリッキーなタイミングでブレイクが入るので、その辺でビビらなくなるように体にこの曲のリズムを叩きこんでおいてくださいね。
アルバム情報はこちら。
http://www.up-front-works.jp/release/detail/UFCW-1155/
過去の僕のハロプロ研修生の分析コラムです。