オーディションに受かる鍵は? つんく♂とDeview編集がテクニック伝授!
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オーディションに受かる鍵は? つんく♂とDeview編集がテクニック伝授!

つんく♂とDeview編集部・水野誠志さん対談後編は、つんく♂が新プロジェクト「中2映画」に込めた想いを軸に、これから芸能界を目指す人にとって感涙間違いなし! のオーディション必勝法まで飛び出します。前編はこちら。
(文 田口俊輔 / 編集 小沢あや / 撮影 Shion Deto

水野:「中2映画プロジェクト」の完成した作品三作、拝見しました。どの作品も少女×青春映画という世界が見事にフィットしていて、すごく良かったですね。かつての角川映画を彷彿とさせました。

つんく♂:ありがとうございます。映画作りって、役者に合わせるのか?作品に合わせるのか?で、大きく変るのですが。「中2映画」の場合、歌は誰が歌うか?をまず蒔いた上で、そこから誰がヒロインを演じるか?と肉付けしていくのが大切だなと思って。角川映画もそういうやりかたやったんじゃないかな? 脚本やプロットは用意されているものの、「薬師丸ひろ子さんやからこうしよう!」「原田知世さんやからこのセリフはこうしよう!」と、演じる人によって次々に変っていく部分があったと思うんですよね。

水野:そうですね。僕は、桜田ミレイさんの声と佇まいがすごく良いなあと思いました。

つんく♂:彼女は時代が違っていたら、大きな事務所やプロジェクトのオーディションのみをチョイスしてたかもしれませんね。こういうご時世だったから、ご両親も本人もいろんなベクトルでオーディションを探せたのかもしれません。去年のコロナ禍の中でたくさんの才能の出会えたうちのひとりです。すごく面白い子ですよ。

つんく♂:彼女だけではありません。モーニング娘。のオーディションが最盛期で2万5000人ほど集めた中、「中2映画」の応募数は数百人。規模の差はありますが「中2映画」のファイナリストに残った20人の子は、モーニング娘。の最終選考に残る50人の子と比べても質に差が全然なかったんですよ。それこそ先ほどおっしゃった、これまで受けられなかったけれどコロナ禍になったことで、「やりたいことをやろう!」となった子が見事集まった感じで、レベルが高かった。

水野:確かにどの子もレベルが高かったですね。

つんく♂:歌手だけのオーディションだったら、もっと絞り込んで選抜していたと思います。今回は「映画」ありきの新人女優オーディション。監督の腕前や台本、カメラワークなど色々なものでリカバリーできると思って、幅広く色々な子を選んだんです。その中でも桜田は歌も得意で、強い個性を持っていました。

水野:本当に桜田さんはすごく色んな部分でフックが効いていて、思わず引き込まれてしまいました。

つんく♂:大阪出身というのも大きいかも。DNAの中に入りこんだ「関西のオバチャン力」が彼女の芸(演技)を際立たせたのかもね(笑)。

水野:あはは! リアクションや間に、そうした生活から得てきたものが蓄積されているのかもしれませんね。

映画という“総合格闘技”に新たな出会いを求めて

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水野:そもそも「中2映画プロジェクト」を立ち上げた理由は、何だったのですか?

つんく♂:僕はずっと音楽をやってきているから、ハロプロの子たちとバッティングしないような形で、歌では捌ききれない才能を持った子たちを拾ってあげたかったんですよ。本当はコロナ禍にならなかったら、劇団みたいにお客さんの前で汗をかいて、感動や熱を届けられるような体験を体験させたかった。それができなくなったため、映画という形へとシフトしていった、というのが正直なところです。

水野:今、映画は配信でより多くの人に見てもらえる方法が整っているので、「中2映画」のショートムービーという形に可能性を感じました。

つんく♂:ありがとうございます。今、YouTubeで流行っている動画って15分ぐらいなので、そうした点から考えると、長い時間のものを作るよりは若い子に届きやすい時間がいいなと思って。それに長編は映画のプロがやればいい。「僕らは映画作りもできますよ!」という、コンテンツを持っていた方がいいなと思ったんです。

水野:今つんく♂さんはオンラインサロンを開いていらっしゃって。そこで、色々なクリエイターさんと繋がっていますよね。映画というフォーマットは音楽や役者さんだけでなく、色んな才能を持った方が集まりやすいので、つんく♂さんのやりたいことを全部乗せられるのは大きいですよね。

つんく♂:そうなんですよ。例えると総合格闘技、エンタメのすべてが詰まっていますからね。役者にしても監督にしても、時代を沸かせられる子と、たくさん出会いたいなとは常に思っていますね。あとはみんな有名になって、前編に出た広末涼子ちゃんの話じゃないけれど「『中2映画』から出てきたよ!」と言ってもらえたら、それだけでOKです(笑)。

水野:あはは! いつか日本アカデミー賞を獲った時に「実は『Deview』で募集していた『中2映画』の主演でした!」と言ってもらいたいですね(笑)。

歌も演技もできる「未来の美空ひばり」を育てたい

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つんく♂:あと、映画を始めたきっかけがもう一つ、全く何の経験もない子を演技も歌も両立できる子を育てたくて。一年ほど病気の治療や休養で芸能界と距離ができた後、退院後ふとテレビをふと、ぼー……と眺めていたら、広瀬アリス・広瀬すず姉妹を初めて見て。その時「こんな子、今までどこにおった!?」と、衝撃を受けたんですよ。

水野:確かに2人とも、ビジュアルからして飛びぬけていますからね。

つんく♂:けどね、僕は音楽をやっている人間だからか「この子が歌手やったらどうなっていたんやろう?」とついつい考えちゃうクセがあって。そこで広瀬すずちゃんが「歌を歌ったらこんな風になっていたかも?」と妄想していたんですね。他にも石原さとみちゃん、有村架純ちゃんもそう。みんな綺麗やし、女優として輝いている。確かな才能を持った子なんだけど。「仮に歌手になっていたら、もしかしたらズコーッ! となっていたかもしれない……」と、勝手ながら思っちゃったの。

水野:歌手と役者、同じ表現する者同士でも、その素養や才能、積み上げてきた土台は全く違いますからね。

つんく♂:そう。中には薬師丸ひろ子さんや原田知世さんのような、女優スタートで歌手も成功した子もいるけれど、やはり2人とも根っこは女優さんなんです。音楽プロデューサーとしての僕からみた勝手な思い込みですが(笑)。

水野:確かに女優さんらしい歌の表現を感じますね。

つんく♂:逆に松浦亜弥にしても後藤真希にしても、入口が歌手の子は、どれだけ演技で成功しても魂の根っこが歌手。どちらも両立できる人って本当に少ない。その両立が出来る人って、過去を振り返って見てもアイドルが多いんですよ。永作博美さんや中谷美紀さん、篠原涼子さんもそうですよね。

水野:確かにこう振り返るとアイドルスタートの方で、女優さんとしても大成している方は多くいますね。

つんく♂:そうなんですよ。やはり女優さんは歌を歌っても、演技のイメージが勝っちゃうし、歌手が演技しても歌のイメージが勝っちゃう。僕はね、ある意味究極ですが、みんなには美空ひばりさんのような、歌も演技も出来る子になってもらいたかったんです。

水野:美空ひばりさんですか。確かに唯一無二の方ですからね。

つんく♂:今の若い人は美空ひばり=歌手のイメージしかないと思いますが、ひばりさんは1960年代までメッチャ映画に出演していて名作もたくさん残している。僕はひばりさんの歌も映画もメッチャ好きで。ひばりさんのように、若いうちからからしっかりとした歌と演技の足場を組んでいけば、女優さんでも歌手でも、ズコーッ! となることはないと思っているんです。

水野:なるほど、「中2映画」に出演した子はその土台作りの意図もあったんですね。

つんく♂:まさに! 出演したみんなに僕の音楽イズムを早めに歌を注入して、両立できる子を育てたい。第一回目は残念ながら歌を超得意とする子はあまりいなかったけど(苦笑)。どの子も面白い個性を持っていたので、これからの成長に期待したいですね。

水野:「中2映画」は映画に加え、出演者の方でアイドルユニットを組むという話も聞いています。つんく♂さんというメジャーな方が、インディペンデントと融合することで、そのどちらの良さも併せ持った「中2映画」は色々な広がりを見せていきますし、面白いムーブメントが生まれる気がしています。

つんく♂:「中2映画」が日本のエンタメの多様性に繋がると信じていますので!

つんく♂流「自分の上手い魅せ方」

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水野:つんく♂:さんは、このネット全盛期の時代において、これからのタレントにはどんな能力が必要だと思いますか?

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つんく♂

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総合エンターテインメントプロデューサー / TNX株式会社代表取締役社長。1992年、ロックバンド・シャ乱Qのボーカリストとしてデビュー。音楽家として作詞・作曲と、「モーニング娘。」をはじめとした数多くのアーティストプロデュースを手がける。