Task have Fun 10 /29 発売「あしたに向かうダイアリー」セルフライナーノーツ
ひょんなきっかけでTask have Funのレコーディングをすることとなった。
詳しいきっかけはこちら→https://ameblo.jp/tsunku-blog/entry-12599444835.html
したがって、彼女たちのインディーズ作品をいくつか見た。
飛び抜けて歌が上手いわけでなく、ダンスが突き抜けてるわけでもなく、100年とか1000年とかの絶世の美女がいるわけでなく・・・(笑)
でも、インディーズデビューの中学生の頃から徐々に成長しながらも、最初に感じたキラキラ、フワフワしたコットンキャンディーのような要素はそのまま成長していた。
不思議である。
普通ならこなれていき、ダンスや歌が良くなって、本人たちも周りも「ああ、良かった良かった」と、見た目のその辺だけを評価することで取り繕い良い部分が削れていることに気がつかない・・・
そんなグループはそこらにいる。
つまり、
アイドルという職業がこなれてしまって、ルーティン化され、そして本人も周りも負荷をかけなくなって筋肉的ニュアンスでいうと全然筋肉として成長しない感じ。
でも、「綺麗になったね」「大人になったじゃん」なんてまとめてしまって、今日の現場も無事終わって、「はいお疲れさん!」みたいな毎日。
まあ、それもわかる。
うん、それがビジネスってものだろう。間違ってない。
でも、不思議なことにこの子らは(実際の中身まで解読したわけじゃないが)過去からついこないだの去年までを遡って、大事なポイントがずっと失われてなかった。それなのに、少しずつ成長していた。
ただガキんちょのままいたわけではないのだ。
事務所の方針で、歌もダンスもガツガツ練習しなかったからかもしれない。
いや、事務所がそういうノウハウを持っていなくて放置だったのがよかったのかもしれない。
いや、本人らの天然そのものなのか・・・
それはこれから解明してくとして、とにかく彼女たちを引き受けることとなった。
リモートで面談もした。
変わった子たちだ。
Task have Fun 3人のつんく♂評
熊澤が持ってる「なにか信頼出来る」部分。
人に対してその場を上手にこなすだけでなく、
結局のところ安心させてくれる。
一瞬、小ずるいのかなって思わせるのは、あの子の防御本能のようなものなのかなって。
結局安心させてくれる信頼感を感じた。
白岡は思った以上に素でいてくれた。
そもそも女の子な部分も多いので怠けがちだが、自分でもよくわかっているのだろうけど、自分の持ってる女の子な部分でカバー。
Taskの中での重要な役割としては、実は回し役なのかな。
僕の中の精神的なセンターかもしれない。
里仲は勇ましさと負けず嫌いを感じた。
一見シュッとしてて、こだわり派的な感じ。
裏原少女っぽいというかね。
そんな感じもするのだが、でも、実際本当に勇ましくって負けず嫌いなんじゃないかなって、そう思う。
この正義感がTaskの正義感なのかもしれない。
声の特徴もTaskの音の特徴とつながっている。
そんな三人を見て、どんな曲にしょうかと迷い出した。
Task have Fun つんく♂第一弾曲が決まるまで
僕のツイッターの呟きから始まったこの企画。
朝飯前っていえば言葉軽いのかもしれないけど、ほんのちょっと人生の隙間を楽しもう!みたいな感じで始めたつもりが、本人たちを見て余計に思ったね。
あら、この素材はだいぶおもろいぞ!と。
そう思えば思うほどに、「あれ?どんな曲を歌ってもらう!?」って悩むのだ。
思った以上に悩んだね。
ノリノリか。
いい曲系か。
はたまた哀愁系か・・・
試行錯誤しながら、候補曲を何曲か作ってく。
その中に「あしたに向かうダイアリー」の原曲も入っていた。
各曲、それぞれアレンジは進んでいく。
そんな中で、この子らの持つ、キラキラとフンワリを一番伝えられる曲も有力候補の一つにしようと考え、この「あしたに向かうダイアリー」のアレンジも優先的に進めて行く。
この「あしたに向かうダイアリー」のアレンジのテーマは「キラキラの冬の夕暮れ」でした。
スキー場で似合うような、そんな感じの。
やっぱこういうセンスってすごい細かい針の穴に糸を通すような作業で、音楽のイロハを知っててほしいわけです。
頼れる兄貴のような・・・。
こういう時は鈴木俊介。彼に間違いない!
ギターテクニックはもちろんのこと、音楽の心地よさを本当に良く知ってる。
もうかれこれ25年弱の付き合いになるけど、まあ、飽きない。
すごいバリエーションを持ってる人だ。
最初のあの出会いの時、そんな彼のアレンジに惚れましたね。
結局音楽制作って、メロディーとアレンジが噛み合って100点以上の結果となっていくわけですが、そうなってくと歌詞にもアイデアが浮かんでくるわけです。
クラファンの支援によって彼女たちと僕は「2曲」曲を作るチャンスをもらいました。
なので、勢いよく1曲目で飛び出して、2曲目で季節感ばっちりの曲で、
「上手上手〜」
ってな感じが良いなぁ〜ってなんとなく頭に浮かべてたのですが、
「いや。違うぞ。」
彼女たちのある種の新しい名刺代わりとなる曲。
つんく♂のお手並拝見と、Task歴の長いファンのみなさんの鼻息もあらいことでしょう。
そんな中で、たんに美しいオートマチックな流れだけで曲を作ってはいかん!
そう思ったんです。
よし、この鈴木俊介のアレンジの方の曲でスタートさせよう!
そう思いました。
なかなかの勇気が必要でした。
ミディアムだと、歌唱力も、メロとメロの間をうめていくダンスパフォーマンスもかなりシビアに作り上げていかないといけません。
詰めが甘いと最近の目の肥えた一般の方々に見抜かれてしまいます。
ただ、不幸中の幸いといいますか、コロナ禍の中、僕が長期日本にいたので、結構、事細かに塗りつぶしていくことができました。
それが良かったように思います。
Task have Fun つんく♂第一弾曲の歌詞の成り立ち
歌詞は「彼女たちの旅立ち」がテーマです。
曲のセンチメンタルな部分を生かしながらも、単なる恋愛ソングや失恋ソングでなく、青春の最中、今の自分から脱却して、次にすすんで行く。
そう決心する曲です。
この二人は付き合ってたのか。
兄妹みたいな関係だったのか。
片思いだったのか。それは聞き手次第です。
が、確実にこの主人公にとってここに出てくる「あなた」は特別な存在であったのは事実です。
きっと1年以上2年3年とか、そんな長めの期間、心のよりどころにあったんだと思います。
クラブとかに夢中で忘れてる日もあったのかもしれません。
ただ、一番最初にひょんなことで長電話でもしたのか、長めの立ち話をしたのか、心の中にあった切なるいろんな思いをじっくり聞いてくれた初めての出来事。
あの日、全部話して思いっきり泣いて、すっきりして、その後はあんなふうに語ったのはあれっきりなんだけど。
でも、ずっと頼りにしてて、「あなた」もそれを振り払おうとはしなかった。
そんな空間(時間)がしばらく流れた。
でも、主人公の彼女は「あなた」も先に進めてないことを感じて、もしかしたら勝手に「あなた」を苦しめてたのかもしれない。
そう思うといたたまれない苦しさがやってきました。
だから何もいわず羽ばたくことにしたんです。
今までの、
なんとなくのその日暮らしだった日常から脱出して。
計画表を作る。
それでも遠い未来まで書く勇気はないけど、せめて半年先までは書くと決心。
私(主人公)の半年後は性格も明るくなって、笑顔がキラキラしてて。
で、半年後には自慢の彼氏も出来ているの。
きっと半年後は「あなた」にそんな私を報告したい・・・
そう思ったけど、やっぱり「あなた」の顔を見るとまた頼っちゃうだろうなぁって思って・・・。
結局、「あなた」に会うということは未来の日記には書かなかった。
ただ、この決心を抱いたまま、「あしたに向かう」という、そんなお話に仕上げました。
どうでしょう。わかりますか!?
「信頼している人」ということには結局変わらない。
ただ、そんな大事な人を足止めすることは出来ない。
一番の恩返しは、私が未来に進むことでしょ?
そういうお話です。
こんな思いで聞いてほしい。
そして、今一度、Taskたちにはそんな思いで歌ってほしい。
というような曲となりました。
Task have Fun つんく♂第一弾曲のおまけだけど大事なこと
レコーディングに関しては、また別でアップしますが、一つだけ。
2番の「依存していちゃ〜」って部分。
この一行、特殊です。
本当は歌詞の通り「依存していちゃ〜」なんですが、他の二人はちゃんと歌えるのに
白岡だけ「依存しつぇいつぁ〜」としか歌えないんです。
なので!
ここは絶対に白岡にソロで歌わせようって思いました。
ということで、
彼女たちとはしばらく作品作りを共にするので、
どうぞ、アーティスト共々応援のほど、よろしくお願いします!
よかったら、#つんくnote #つんく視点 で、感想をつぶやいてください(うれしかったら、僕もRTします!)。それでは、また今度。
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つん♂タス♀プロジェクト・1stシングル【あしたに向かうダイアリー / Task have Fun】 MVはこちら!
つんく♂✖️Task have Funプロジェクト 1stシングル「あしたに向かうダイアリー」先行デジタル配信決定
タイトル:あしたに向かうダイアリー
発売日:2020年10月29日
形態:CD
本体価格:¥1091(税抜)
収録曲
「あしたに向かうダイアリー」
を含む全4曲収録
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