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「40歳でモーニング娘。もアリ」つんく♂と譜久村聖が語る、アイドルと卒業

noteマガジン「つんく♂の超プロデューサー視点!」で、対談企画がスタートです。第1回目のゲストは、モーニング娘。’20のリーダー・譜久村聖さん。アイドルの卒業タイミングや、「今のモーニング娘。どうなん?」などなど、たっぷり語っていただきました。前編は、12月リリースの新曲『純情エビデンス』の譜久村さん流の解釈もお届けします。11/18(水)に対談後編、11/19(木)には譜久村さんへの想いを綴ったつんく♂コラムが更新予定です。
(司会・編集 小沢あや / 文 羽佐田瑶子 / イラスト みずしな孝之)

「譜久村なら40歳でモーニング娘。もアリやろ」発言の真意

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ーー先日、オンラインサロンの生配信トークにて、譜久村さんはまだまだ現役を続けたい気持ちと、「いろんな責任を後輩に譲った方がいいのかな?」という戸惑いがあることを明かされましたね。つんく♂さんからは「譜久村は40歳でモーニング娘。もアリやろ」という発言もありましたが、今の心境は?

譜久村:今の期間は本当だったらツアーがあって、シングル曲ももっと出せていたかもしれないじゃないですか。でも、自粛期間が続いたからこそモーニング娘。である自分と向き合って、気づいたこともあって。

つんく♂:どんな?

譜久村:まずはグループ単独のライブがしたいなって思いました。加入して10年目になるんですけど、私はモーニング娘。が大好きで、まだまだグループで活動したい気持ちがあります。だけど、「後輩とグループの未来を考えると、そろそろ代替わりしたほうがいいのかな?」とも思って。しかも自粛期間中に「卒業したら、こういう毎日が当たり前になるのかな」とも考えて、頭の中がグルグルしてました。

つんく♂:譜久村は幼い頃から大人っぽかった分、これから歳をとらないタイプ。だから、まだまだチャレンジ出来る。一番大事なのは「自分自身がモーニング娘。を楽しめているかどうか」やと思う。責任感を必要以上に背負ってるだけなら、いっそリーダーは後輩に譲っちゃって、自由に「モーニング娘。」できる期間があった方が成長すると思う。

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つんく♂:加入初期の譜久村は無邪気にモーニング娘。してた気がする。結果的に道重はリーダーをしながら楽しんでたけど、譜久村は、もう一度、純粋にモーニングを楽しめる期間があっていいと思うんよね。なんなら、結婚して、産休に入って帰ってくるとか。「譜久村さん、授乳してます〜!」みたいなMCされてさ(笑)。

譜久村:ええー(笑)!

つんく♂:今までの先輩がやってこなかったこと、どんどんやってほしいね。リーダーの責任は後輩に譲って、もっと自由な発想で自分のやりたいことをやってから卒業するのも、ええやん。 その方が「こんな方法もあるんだ!」って、後輩たちの未来も大きく広がる。結果として、モーニング娘。の成長や貫禄に繋がっていく。

譜久村:リーダーを譲ることで見られる世界もきっとあるけど、ちょうどリーダーである自分にも慣れてきたんですよね。「リーダーじゃなくなったら、譜久村聖として輝けるのか?」と、不安もあります。

つんく♂:(首を振りながら)いやいや、リーダーに甘んじてはいけない。だって、肩書きがあった方が、逆に楽やもん。譜久村個人として、本当の実績を残さないと。

アイドルは何をもって卒業タイミングを決めるべき?

──ここ最近、ハロー!プロジェクトの各グループで卒業が続いています。アイドルの卒業について、タイミングをどう決めるべきか、つんく♂さんの持論はありますか?

つんく♂:俺がプロデュースしていた頃は、卒業式をどうかっこよく迎えられるかをよく考えてたな。でも、想定していなかったメンバーが辞めたり、うまく演出できなかったりしたこともあった。今はどうかな?

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つんく♂:AKBグループも続々と卒業発表していて、正直、世間的には「誰か辞めんねんな」の印象になってると思うんよ。だとしたら、逆に「どう粘るか」を俺なら考えるかな。もしくは、「明日辞めます」くらいの青春感があってもいいし。グループを背負いこむ必要も、縛られる必要もないから、ここが辞め時だと思ったら、それでいいよ。自分の人生だから。もちろんクライアントのある仕事もあるだろうから、大人としての責任は果たしてね。

──譜久村さん的に、一番印象に残っている先輩の卒業式はありますか?

譜久村:高橋愛さんの卒業は、カッコいいと思いました。私自身も初めて見送った先輩なんですけど、ほとんどの先輩は最後に綺麗なドレスを着て卒業するのに、高橋さんはTシャツとデニムで。ありのままの姿で卒業する形もあるんだなと思いました。

──つんく♂さんがプロデュースするなら、譜久村さんの卒業ステージはどんなイメージですか?

つんく♂:1曲で終わるのではなく、20分くらいのソロコーナーをやる方が泣けてくるかな〜。

──「譜久村、降りといで!」から始まり、今はモーニング娘。を象徴するメンバーになられました。譜久村さん自身、キャリア像や目標はあったんですか?

譜久村:そこまでなかったですね。とにかく「ハロプロに入りたい!」ってずっと思っていて。ハロプロエッグに入ってからも、結構負けず嫌いだったんですよ。デビューが決まった時は、「やっとスタート地点に立てた!」と思いました。そこから今まで、目の前にあることを頑張って、ここまできた感じです。

つんく♂:譜久村は、自分がデビューすることは頭にあったの? それとも、長くエッグ(ハロプロエッグ。現在のハロプロ研修生)で過ごすつもりだった?

譜久村:エッグは中学生で終わりにしようって思ってました。中2までデビューが決まらなかったので、当時は「もうダメだ」と思っていて。勉強は苦手だったけど、高校受験を考えると「あと半年かな」って諦め気味だったので、正直ライブを楽しめない自分がいましたね。

つんく♂:俺は小学校2年生から研修を始めて、3段階くらいで歌手やタレント、女優も含めてやっていける人に育てたいと思ってた。研修を続けるにしても、中3の子は受験があって可哀想やから、休む選択もできるような場所があったらいいなと。

──「中2はおばさんだと思っていた」という発言もあったように、中2当時の譜久村さんは、年齢に対する焦りが強かった思います。当時の心境は?

譜久村:Berryz工房さんと°C-uteさんがデビューしたキッズオーディションを見ていたので、「アイドル=若い」イメージがあったんです。それに、エッグで一緒だった高校生のお姉さんたちが一気に辞めてしまった時はショックが大きくて。芸能界は優しい世界じゃないことを知った、初めての挫折でしたね。お姉さんたちが抜けて、私が一番年上になるのが怖かったんです。

つんく♂:やっぱり、「中2」ってターニングポイントやと思う。俺も人生をやり直すなら、中2からやり直したい。

譜久村:中2ですか。

つんく♂:なんでもやれる気がするし、中2まで戻れば、いろんなことにチャレンジできるやろうなと思う。中2の俺は芸能界だけ見ていたわけではなくて、就職や大学のことしか考えてなかったんよ。「大学付属の高校に行けばまた受験しなくていいのか」と思ってたけどめちゃくちゃ成績が下がってしまって。思春期レベルも全開だったしな。もうちょっと、将来のためにやれることはあったと思う。

ーー中2で加入した譜久村さんに対して、佐藤さんや工藤さんなど小学生でデビューしたメンバーもいました。逆に、飯窪さんのように高校生で加入した方もいます。アイドルとしての伸びしろ、年齢についてつんく♂さんはどう考えていますか?

つんく♂:昔のアイドルは若かったけど、今は27、8歳でも全然普通でしょ? 30歳でもアイドルやれる。男性だけど、嵐はそろそろ40代。結構、長くやれるようになったと思う。アイドルじゃないけど、若くしてデビューしていた芦田愛菜ちゃんも素敵な大人になったし、チャンスが出てきたなと思うんよ。

──ファンの間では「ハロプロ25歳定年説」なんてのがありましたけど、譜久村さんは「超えていくぞ!」と思いますか?

譜久村:年齢に囚われたくないな、とは常々思っています。周りの同い年に比べたら意識していないのかな〜。9、10期は同世代なので、卒業ラッシュが続かないようにしたいと思っていますね。メンバーが一気に辞めたら、新しいことは作れるかもしれないけど、大事なことが受け継がれないと思うんです。ファンの方々のことも考えて、今はゆっくり継承することを優先して考えたいです。

就任から約5年ーー譜久村リーダーが変えたモーニング娘。とは

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つんく♂:リーダー5年やっている間に、モーニングは変わった?

譜久村:変わったんじゃないかな? と思います。

つんく♂:リーダーとしてどんなことがやれたと思う? モーニング娘。にどんな影響があったのか、色がついたのか、私はここまでできたのかここができてないのか、その辺りはどう?

譜久村:ライブへの意識はすごく高められましたね。私一人で変えたわけではないですけど、体力を消費されちゃうライブでみんなの疲れを感じたり動きが鈍ったりしても、「ヘタレちゃダメだ!」って、アイコンタクトで伝えることを意識してきました。モーニングも私も、集中力は上げられたんじゃないかなと思います。とにかくみんなの気分を引き上げて、ライブ以外のお仕事の時にも随時注意したり、空気感を変えられたりしたと思います。

──リーダー就任後の5年間で、ターニングポイントはありましたか?

譜久村:工藤、尾形、飯窪が続けて卒業した時は、空気を変えなきゃと思いましたね。それまでは、結構工藤が仕切ってくれるタイプだったんですよ。

つんく♂:工藤は頼り甲斐があったな。意外と冷静に周りを見ていて、小姑タイプ(笑)。

譜久村:そうなんです。工藤がしっかりしているから、他のメンバーもしっかりやろうとするんですよ。だから、いなくなった後が大変でした。はるなん(飯窪)も、楽屋でもみんなに面白い話をしてくれるから、MCの話が広がることも多くて。いなくなってからは空気が変わっちゃいましたね。

つんく♂:飯窪は、いつも外からいろんなことを吸収してくるよな。10代と話しても、50代と話しても、きちんと対応出来るし、ちゃんと何かを持ち帰ってくる。

譜久村:尾形が辞めたときも、残ったメンバーに対してもっとかけてあげられる言葉があるんじゃないかと反省しました。

つんく♂:例えば?

譜久村:なんていうのか……1人でもいなくなると、残るメンバーも、それぞれグループ内の立場が変わるじゃないですか。尾形と同期だった12期メンバー間の役割も変わってくるし、率先して私が話しかけなきゃと思っていました。

──いま、チームの中で頼りになる人はいますか?

譜久村:何も飾らずに自分の気持ちを伝えられるのは同期のえりぽんだし、仕事のことや後輩のことは石田亜佑美ちゃんや小田さくらちゃんですね。

ーー15期メンバー加入後、とくにリーダーとして意識していることはありますか?

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総合エンターテインメントプロデューサー / TNX株式会社代表取締役社長。1992年、ロックバンド・シャ乱Qのボーカリストとしてデビュー。音楽家として作詞・作曲と、「モーニング娘。」をはじめとした数多くのアーティストプロデュースを手がける。

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