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K-POPボーイズグループのOnlyOneOfが「ズルい女」をカバーしてくれました!


シャ乱Qとして1995年に発売したシングル「ズルい女」
 
「シングルベッド」が94年に発売された以降、有線やカラオケ、ラジオのリクエスト等でジリジリジリジリと人気となり、吐出して劇的に売れることもないまま、CDは少しずつ売れ続けました。
とはいうものの、その次のシングル「ズルい女」の制作に入ったころは、たしか「シングルベッド」の売り上げとして、5万枚とか6万枚とか・・・
所属するレコード会社や自分らの中では売れた売れた!って話だったけど、世間的にはまだまだ無名。
まさか100万枚なんて行くとはおもってなかったし、結構マジで冷静に「ズルい女」のレコード会社としての売り上げ目標は20万枚だったように記憶しています。
(それでも当時の僕らからしたらそれだけ売れたら大ヒットになるわけです。)
 
それが結果、「ズルい女」を発売するころには「シングルベッド」も加速して人気が出てきて、売り上げが20万枚に達しようかという勢いとなり、そこから両曲がチャートインし、お互いの曲が切磋琢磨しながら、お茶の間でも人気曲となり、時代に愛されていきました。
 
とにかくよく歌われました。
 
カラオケも有線チャートもラジオリクエストも、たしか何ヶ月もぶっちぎりで一位だった。
 
「ああ、愛されてるんだな」
っておもったのと反面。「これは俺らの曲ではなく、世の中のみなさんの曲になったんだな」って気持ちも入り混じって、少々寂しい気持ちもありつつ、悦に入らさせていただきました。
(変な言い回しですが、こんなニュアンス、感じ取ってください。)
 
「ズルい女」は、そんなみなさんのおかげで結果的には145万枚という大ヒット作と成長させていただいたことに感謝いたしております。
 
当時、スピッツやMr.Children、L↔️Rなどのヒット曲を持つバンドマン達はみんななんとなくシュッとしてて、爽やかで清潔感がありました。
 
僕らは実際のところ、大阪弁を使う大阪出身なんですが、育った環境はごく普通の「中の中」。取り立てた「不良感」「不潔感」というようなものはそもそもそんなになかったんです。
 
それでもスピッツやMr.Children、L↔️Rの世間でのイメージに比べたら大阪弁ってのもあって、「大阪もん」「おちゃらけ」「チャラいバンド」みたいなイメージが強く、レコード会社もマネージャー陣も「あっち側(爽やかイメージ)追いかけても意味ないよ。個性だしてこうよ!」
ってのが合言葉みたいになって、大阪色の強い「ド派手」を意識し、曲がヒットしてきたころ、テレビへの出演時には、自分らのキャラをどんどんデフォルメさせてったように思います。
 
目立つように目立つようにビジュアルも出演時の演出もどんどん派手になっていきました。(結果いいか悪いか知らんけど(笑)。)
 
そうやって当時の主流の爽やか系バンドとは違う自分らなりのボジションを獲得していったように思います。
 
なので、雑誌にテレビや映画など、いろいろ活躍の場を広げていくことが出来ました。
 
あれから、27年。
 
今回はなんとK-POP界からOnlyOneOf というグループがカバーしてくれることになりました。
 
へ〜、どんな子達だろ?
 
バンドマン?ソロシンガー?
 
って思ったんですが、いわゆるダンスボーカルグループだという。
 
へ〜、っておもってググります。
 
あらっ!おもろいやん!
色気たっぷりのこの感じ、なんなんだろ!?
 
もちろん27年前の僕たちと見比べるものではないです。
 
ただ、
OnlyOneOfのメンバー達からはただならぬ色気がムンムンしてるんです。
 
当時僕がよく使った言葉でいうと「艶」です。
「ズルい女」という楽曲に指名がかかったのは、もしかすると、こういう共通点に「彼ら」ないし「彼らのプロデューサー」が気づいたからなのかな?
なーんて勝手に想像しつつ、彼らの動画を数本見させていただきました。
 
今時の、K-POP君たちの主流が「爽やかイケメンの細マッチョ」なんだとしたら、彼らは亜流かもしれないが「艶ありイケメンのズルマッチョ」
 
でも、市場って常にニッチを探してるし、なんだか、最近足りてなかった「何か」を刺激をされた感じで、僕の中の違うスイッチが押されたような気がしました。
 
ただ、クリエイターとして気になるのは、「で、どんなサウンドに仕上げるの?」って部分。
 
「ズルい女」といえば、実は奥の深いフォーンセクションのイントロフレーズです。
これまでもいろいろとカバーやリミックスされてきましたが、たいていこのイントロフレーズを生かしながらリアレンジされます。
 
しかし、なんとこのOnlyOneOf Ver.はあのイントロ始まりではないんです。
え?!斬新過ぎない!?
 
しかも、サビ始まりがこの曲のインパクトだったはずなのに、そこも無しにしていいですか?って。
 
そんなんで成立する?!
 
作った本人としてはそういう心配になるわけですが、こういう時は途中からちょこちょこ意見すると、結果弱い作品に仕上がってしまうので、「どうぞどうぞ、お好きなように!」てな感じで、進めていってもらいました。
 
仕上がりを聴いて驚いたね。
 
Aメロ始まりで、曲のアク抜きをして、サビの短調感をちょっと弱め、爽やかなコード感に聴こえるようにしてある。
 
そして、肝心なイントロフレーズがこのまま出てこないのかな?っておもって聴いてると、ちゃんと最後に出てきて、オリジナルをインスパイアしてくれてるところが粋でたまらない。
 
それから数日たってMVも拝見しましたよ。


「ズルい女」のMVとして感じたことは、ある種、彼らの存在感とは逆に、とても爽やかな匂いがプンプンするんです。
単なるニコパチではないというのは当然なんですが、映像の仕上がりがとても清潔感があって爽やかなんです。
 
設定(動画としての演出)が「爽やか」であればあるほど、グループの持ってる艶感が引き立つように感じますね。
 
若いティーンの男の子グループとは全然違う大人の魅力とともに、これまでの経験からくる余裕のようなものも感じますし、とはいえこれからもっともっと成長してかっこよくなってくんだろうな、とも思いました。
 
きっとメンバーそれぞれがそもそも持ってる「艶」だと思うので、今以上に変に強調しなくっても、どんどん味&魅力が出てくるグループだと思います。
楽しみですね!
 
ライブも観に行けるといいなぁ〜。

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