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BOYS AND MEN 1/27 ALBUM収録曲 「どえりゃあJUMP!」 セルフライナーノーツ


さて、今日はハワイの10月29日。
僕の52才の誕生日にこのコメントを書いております。

自分も若い頃にアマチュアバンド時代を経てプロになって必死で駆け上がったので、男性グループで熱くやってる奴らってかわいくって仕方がありません。

その昔は、日本において、男性でアマチュアから、しかも地方からのし上がっていくって、バンドとかミュージシャン、もしくは芸人くらいしかイメージつかなかったけど、そのジンクスを破って名古屋からこうやって這い上がってきた彼らには正直ある種のリスペクトすら感じています。

ということで、今回BOYS AND MENのアルバムリード曲のプロデュースに御指名いただきましたこと、とても嬉しく思っております!

そんな彼らですが、もちろん東京からではなく、でも、大阪からでもなく、名古屋発だったからこの現象が起こったということは後付けでは納得&理解が出来るんです。
そう。”いんぐりもんぐり”の時代を振り返っても、実はこの方法、誰かが思いつく余地はあったわけです。
名古屋は独特のローカル応援文化があるわけです。
なぜ、バンドブームのあと、モーニング娘。が始まった後ででも、僕もそれを思いつかなかったのか・・・
いや、でも、僕らが動いてたらあざとく映ってこうもならなかったのか、まあ、全てはタラレバなので、議論は無駄ですが。
とにかく、僕からしたら「このボイメン現象」は、してやられた感がとても強く、仕掛けを作った方々、地方局&関係者の協力や想いも含めて「あっぱれ」としか言いようがありません。
もちろんこの長い期間、頑張ってきたメンバーあってこそですがね。

ええ年齢を超えた男子らが複数名集まるとだいたい女の子か金のことで揉めるんです。バンドの場合はまだ楽器が違うから個性も保てて、なんとかプライドも維持出来たりするんですが、ダンスグループやボーカルグループって2年くらいで大抵揉めて分裂するんです。
彼らの場合は地方にいて、大阪と東京をある種の目標兼ライバルというターゲットがあったので目指せたというか、維持出来たのではないでしょうか。
エネルギーがメンバー内に向かず、外に向けられたから。
いや、でも一番は地元名古屋を中心に彼らを応援くださってるファンの皆さんの忍耐力かなぁとも分析したり。
いろんなものが折り重なった結果の現象だと思っています。

なので、今回、僕にプロデュース依頼をいただいた時、これまでの実績踏まえて、「いや、あっぱれ!」という気持ちで見ていたので、「よし、ぜひ!」快諾させていただきました。

ちょうどテレビの「秘密のケンミンSHOW」で水野君が食べ物やなんかの説明をしているその言い方、声、空気の読み方、滑舌などなど、いろんなの含めて、「ほ~やるやん」って思った時期で、立派にここまで駆け上がってきたんやな。積み上げていくって大事だよなぁなんて妻とテレビ見ながら思ってた矢先でした。

で、楽曲&プロデュースの依頼を受け、やるならとことんやりまっせ。
曲に必要ならビキニ撮影もするのがつんく♂流ですから。という話でも「なんでもやります!」とのことだったので、やっちゃいましょ!となったわけです。

ボイメンに関して、雰囲気は頭にありましたが、事務所&レコード会社からは「ガッツはあるんですが、踊れないんでそっちの方はお手柔らかにお願いします。」と説明がありました。
「なんでもやります!」いうたばっかりやん。
って思いつつも、じっくり見たこともなかったわけで、制作に入る前に少々資料や過去動画を見ました。

「まあ、いうてる意味はわかる」

ダンスをするために集まってきたメンバーでもないですし、世間的にもここ最近のK-POPダンスで目の超えた感覚で見ちゃうとスタッフからの伝言も納得かと。

でも、モーニング娘。だってMAXやSPEEDがガンガン踊ってた時代背景の中で、踊れなくともなんとかなったので、「わかりました。やってみましょ」というところから始まってます。

楽曲作りですが、ええ年齢を迎えた男性らが歌うのって、正直本気で難しいんです。
本人たちに「自分」というものが確立されているので、歌詞とかイメージを気にしちゃうんですね。

バンドなんかもそうです。

20才前半はまだ雰囲気で乗り越えれるんですが、30才前後となると、どんなことを歌っていいか、迷うんです。

なので、彼らのアドバンテージとしては、歌詞を書いたり曲を書いたりしないんで、良い意味である種無責任でいられるということ。

僕はこれを大いに活かすべきだと思いました。
失敗したら作った奴のせいにすればいいんです。(俺か!?汗)

日本の男性アイドルたちがある程度年齢いってもやってられるのは、そこがいい意味の無責任でいられるので、パフォーマンスに徹することが出来る点です。

バンドだったら音楽誌のインタビューでアルバムのテーマから歌詞の意味から音楽性までなんだかんだウンチク言わないといけないし、わかりやすすぎる歌詞で売れると他のバンドが「あんなアホな歌詞で売れて恥ずかしくないのかね」とかやんややっかまれるとかもあるしね。

でも、彼らにはそんなの関係ないから堂々とパフォーマンスに徹してやり切ればいい。
うん、シンプル!

ディズニーランドのミッキーマウスが、「今月のパレードの踊り」の意味についてウンチク語ったり、「今回のは僕らのイメージじゃないです」とか言わないでしょ。

なのでメンバーは最高のパフォーマンスで、世の中の皆さんに笑顔や元気、夢や希望を提供する。それが一番のメッセージとなるということ。
個性や各々からのメッセ―ジは今の時代、それぞれのSNSでも発っせれるしね。

ところで、大きな意味で僕へのプロデュース依頼って2種類あります。

一つは「シングルベッド」や「ズルい女」や「いいわけ」みたいな哀愁感のある歌詞の世界、もう一つはモーニング娘。やハロー!プロジェクトにおける遊園地的なキラキラしたディスコ感あるファンタジーな世界。

彼らは後者タイプの依頼でした。

長年同じグループをやってると、客観的でいたはずのスタッフですら俯瞰で見ているつもりが、実は同じスパイラル下にいて、発想が似てきたり、外側から俯瞰で見れなくなってたりするものです。

今回は、そういうことからの脱却という意味も含めて僕へのプロデュース依頼でもあると考え、テーマを決めました。
「心からのエスコート」です。

やはり、「彼らにのぞむこと」それは「ワクワクの世界へのナビゲーション」そのワクワクの世界へ真心を込めてエスコートしてほしい。
そんな気持ちなんですね。

現実から夢の世界へ連れ出してくれるような、そんな逃避行感覚。
僕らオヤジ世代から見ても彼らからはそんな頼もしさと潔さを感じるんですよね。

東京の人らならきっと淡々と扱われて、大阪の人のサービスはどうもお金儲けからの優しさ!?なんて疑ってしまう。
でも、この名古屋民の接待は地方という良さも含めて、手厚くって、リーズナブルで「なんかいい!」みたいな、そんな期待感あるやん!

住んでる人からすると少々恥ずかしがるんですが、僕はもっと名古屋名古屋してていいと思うし、名古屋では当たりすぎて恥ずかしいくらいのことが、東京でも大阪人にとっても、なんか目新しくってカッコよく映ったりするもんです。

その辺の魅力をもっと押し出していければ、ここからあとも、彼らのビジネス的な成長ってあるだろうなって感じちゃいます。

あ、脱線したけど、そんな「手厚いワクワクの世界へのナビゲーション」を「真心でエスコート」する彼らの歌は、日本を元気にしてくれるだろうなってそう思って、イメージは名古屋発のロケットが宇宙に向かって飛んでいくようなそんな楽曲を作りました。

名古屋を代表する王子様をやり切ってくれよ~!と。
だって、途中で恥ずかしいとか、しんどがってるミッキーマウスは見たくないやん!
彼らはプロとして徹底してそれらをやってくれる。僕はそう思いました。

名古屋ででは絶対的な王子様でいることが彼らにとって(ファンにとって)一番大事なこと。
宝塚のジェンヌたちが宝塚でいつも輝いてくれているのと同じです。
だから、そのキラキラを観に全国から宝塚に行きたくなるわけですから。

正直、楽曲として、彼らにとっては曲のテンポはだいぶ早いです。
なので、ダンスを踊るのもだいぶ大変と思います。
それでも、この超パーティーダンスソングで名古屋発のエンタメワクワクロケットを飛ばして欲しいなってそう思います。

「どえりゃ~JUMP」して欲しい!
本当にそう願っています。

歌詞の意味としては、
これまで幾多の困難(あったやろ?笑)を頑張って頑張って乗り越えてきた彼ら。
涙も愚痴も出ただろう。

その気持ちは僕の胸にしまうから、君はそんな状況や諸事情は何も気にしないで。
僕にドーンと任せてよ!

みんな集まってワイワイやるのって楽しいけど、その後ってちょっぴり寂しいけど、そんなことをボソっていう君がとても愛おしい。

不器用な俺だけど、この全てを超えて君を「幸せ」へ連れていくからね!
名古屋から宇宙くらいのでっかい夢にむかって羽ばたいていくよ!

という熱い男の大宣言物語です。

衣装は基本コンセプトの学生服をベースにさらに煌びやかに王子様感を足して。

MVやジャケットも宇宙に向かって飛んでいくロケットのようなスケール感で仕上げてくださいと大きなコンセプトを掲げました。

どうぞ、みなさま、どえりゃ~楽しんでください!


「どえりゃあJUMP!」 セルフライナーノーツ ダンス&MV編

BOYS AND MEN公式サイトアルバム紹介ページはこちら!

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総合エンターテインメントプロデューサー / TNX株式会社代表取締役社長。1992年、ロックバンド・シャ乱Qのボーカリストとしてデビュー。音楽家として作詞・作曲と、「モーニング娘。」をはじめとした数多くのアーティストプロデュースを手がける。