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凡人が結果を出すには何をする? ベストセラー作家 北野唯我×つんく♂ 対談

noteマガジン「つんく♂の超プロデューサー視点!」。今回はつんく♂の新刊『凡人が天才に勝つ方法』の出版を記念し、株式会社ワンキャリアの取締役CSOを務める北野唯我さんとキャリア対談! 

北野さんの著書『転職の思考法』(ダイヤモンド社)『天才を殺す凡人』(日本経済新聞出版社)等は累計50万部を突破しています。前編では、それぞれが考える凡人・天才の定義の違いや本を執筆する際のモチベーションなどを語りました。
<文 伊藤美咲 / 編集 小沢あや(ピース株式会社)>


根拠のない自信が、積み上げた実績で本物の自信に変化

北野唯我さん

北野:僕は『天才を殺す凡人』という本を出しているのですが、つんく♂さんの新刊と関連しそうだなと思っていたので、今日お話しできるのを楽しみにしていました。僕は今35歳で、思春期真っ只中にモーニング娘。がいましたし、家族にもこの対談のことを話したら「いいね!」と言われました。今日はよろしくお願いします!

つんく♂

つんく♂:こちらこそ、今日はありがとうございます。よろしくお願いします! 僕らはお互いに「凡人」と「天才」について書いているけど、それぞれの定義は違っていましたか?

北野:素人からすると「つんく♂さんが凡人ってどういうこと!? そんなことあるわけないでしょ!」とは思いました(笑)。つんく♂さんがこのタイミングで本を出そうと思ったきっかけが知りたいです。

つんく♂:執筆を始めたのがちょうどコロナ禍に入った頃、いろんな人たちがいろんな壁にぶつかってるときで。僕は、凡人が戦うには数を打つことが大事だと思っています。だから、数を作ってない人が「なぜ俺にはチャンスが来ないのか」「僕には才能がないのか」と悩むのはもったいないと。天才になろうとせず、凡人から這い上がることを考えるべきじゃないかと思って、書き始めました。自分自身に言い聞かせる意味もあったかな。

北野:本にも書いてありましたけど、つんく♂さんが昔の自分に読ませたい本でもあるのかな? という印象を受けました。

つんく♂:そう。なぜ若いときはあんなに自信があったのかな、とも思うんですよね。

北野:今持っている自信と、昔の自信の違いは何ですか?

つんく♂:今は結果と積み上げの実績から来る自信かな。若い頃は生意気というか、今振り返っても恥ずかしいくらいの自信がありましたけど、それが僕のキャラでもあったとは思います。テレビの昔の映像が流れたりすると、妻からは当時の僕について「あなたは何をもってあんなに偉そうだったの?」って言われますし(笑)。自分でも「たしかに、学歴も環境も普通だったのに偉そうやったな〜」と思います。

北野:僕も、昔の自分は相当生意気だったなと思います(笑)。つんく♂さんはビジュアル的にもキャラクター的にも尖ってましたもんね。今と昔で、音楽に対しての好きな気持ちは変わりましたか?

つんく♂:今は好きの間口が広くなったように思います。無我夢中というよりは、結婚しても長く好きでいる感じかな。

北野:なるほど。いろんな角度で好きを感じるようになったんですかね。若いときの「絶対にこの人を落としたい」という感じじゃなく、家族的な長い付き合いというか。

凡人が結果を出すためには積み上げるしかない

つんく♂:北野さんは本を何冊も出されてますが、どんなモチベーションで書いてるんですか?

北野:今1歳の娘がいるんですけど、子どもが生まれる前と後で違うなと思っています。僕が初めて本を出したのが30歳のときで、それから4〜5年はどんなに忙しくても執筆する生活をしていて、365日中363日くらいは書いていました。

それが生きがいでしたし、書きたいことが溢れ出てきてたんですよね。「とにかく書き続ける」と決めていたんですけど、結婚して子どもが生まれたことで、自分の中の優先順位が変わってきてると思っています。

つんく♂:子育てしながらも毎日投稿やってる人もいるだろうけど、YouTubeやコラムを毎日投稿している人を「独身やからできるよな」ということで納めちゃおうって自分はいるかも。僕も独身時代は1日に3曲書く日とかあったけど、全く苦じゃなくて楽しみながらやれてましたし。

北野:1日で3曲も!? すごいですね。

つんく♂:アイデアが湧いて出てくるというより、必死に絞り出していたイメージかな。だから僕はまず「数をこなしなさい」と言っちゃうんだけどね。北野さんの話を聞いて、毎日文章を書くことを経験してきているからこそ、今に辿り着いているんだなと納得しました。他に文章を書くときに意識していることはありますか?

北野:執筆中は特定の誰かを思い浮かべて書いていますね。それが結果的に多くの人に刺さってるのかなと思いますし、相手が思い浮かばないことは誰の心も動かせないかなと。

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