LIVE EMPOWER CHILDRENテーマ曲 「My Hero〜奇跡の唄〜」セルフライナーノーツ
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LIVE EMPOWER CHILDRENテーマ曲 「My Hero〜奇跡の唄〜」セルフライナーノーツ


どんなイベントを起こすにも、やっぱ中心になって旗を振る人間が必要なわけで、その人間の熱量によって、予算やプライドを超えて参加する人間の情熱は変わります。

さらに、アーティストを動かすとなれば「1億円積まれてもやらないよ」という仕事もあれば、「お前の頼みだったら昼飯奢ってくれたらいいよ(実際は0円でいいって意味ね)」というような感覚で受ける仕事もあるわけです。

今回のこのイベント。今から約2年以上前に「こんなイベントを考えているので、是非協力をしてほしい」と声をかけてくださったのが、プロデューサーの保屋松 靖人氏。
知り合いであるHIROTSUバイオサイエンスの広津氏を通じて連絡があった。今思えば不思議なルートである。
過去にalom(アロム)で楽曲制作の際に仕事したことのある人物であったので、芸能界ルートから連絡あっても良いものだが、それこそ全ては人の縁。とにかく話を聞きに行った。
聞けば、彼のお子様はがんサバイバーで、彼のお子様が治療中に音楽に救われたから、同じように病気と闘っている世の中のお子様に少しでも力になりたいというのだ。

出演者はほぼまだ未決定なのに、彼はすでにイベントの日程を決めていた。
この想いが彼の熱量の表れです。

当時、僕もすでに病気をし、声帯を失った後だった。
僕がステージに上がって参加する方法はかなり限られるかもしれないが、協力させてくださいね。と。お返事し、1度目の会議は終わった。

それから2019年の年末頃だったろうか、どうなってるのかなぁって思ってた矢先に連絡があった。

「やはりこういうイベントにはテーマ曲が必要です。是非楽曲をプロデュースし、仕上げてほしい、作曲は坂本龍一さんが担当します。」という話となった。

昨年2月に行われたイベントが最初のイベントになったわけですが、流石にそこから2月のイベントには間に合わない。

このイベントを何年も続けていきたいという彼の情熱ゆえ、ひとまず2020年の第一回のイベントを成功させ、その後から制作に入っていきましょう!となった。

イベント終了後、2021年以降も本当に続けていくか、その大きな問題があるわけで、僕は彼らからの連絡を待った。

「2021年も行います。坂本さんもご協力いただけます。つんく♂さん、楽曲制作よろしくお願いします」と、こうなった。僕はトータルの仕上げ含めた楽曲のプロデュースと、作詞を担当することに。

しかし、世の中はご存知の通り、コロナで全ての動きが止まっていた。

それは、日本もそう。そして僕らが普段住むハワイ。
そして坂本さんが住むニューヨークもロックダウンとなっている頃だった。

それでも翌年のイベント開催を決心した彼らの情熱はすごい。

そんな中、何はともあれ坂本さんの楽曲を待つしかないと、ゆっくり構えていたら、坂本さんサイドから「詞を先にもらって、そこにメロディーを乗せていきます」ということになった。

急にスイッチが入りました。

とはいえ、第一項を書き上げるまで一か月ほどいただいたかな。

我が子のことも思い、自分の病気のことも考え、コロナと闘う世の中を見ながら、そんな中でもがんや生まれつきのハンデキャップや病気と闘っている闘病者がいるという事実を考えながら溢れてきた想いを歌詞にしたためました。


思えば、坂本さんとはこれまでもメールでやりとりさせていただいたり、ニューヨークでお会いさせていただいたりしてきましたが、いずれもプライベートの出来事であって、仕事関連ではありませんでした。

今回、作品を作るということが前提で、坂本さんとやりとりを繰り返すことができたことは、とても楽しかったです。
アーティストの原点に戻ったような、あの学生時代に作品を作ってたようなあんな気持ちに戻れました。
完全に小躍りしてましたね。僕。

坂本さんと共作が決まった中で、ハッと気づいたことがあります。

子育てしてきて、そして芸能界の中でキッズを育成してきて、今思うことは、彼らに必要以上のことを望んでしまっているな、ということ。笑って無邪気にはしゃいでいる姿を見せてくれるだけで十分幸せなのに、「もっと出来る!」「もっと他に!」と、より多くを望んでしまっているなって。

子供たちは、十分頑張っています。やることやっています。
昨年、授業が全てオンラインになった時も、すぐ順応していました。
僕ら大人は、戸惑ってばかりだったのに。子供の適応能力はすごいです。

そんな想いが積み重なっていきました。

「じゃあね。またね」と当たり前のように交わしていた挨拶ですが、「今度いつ会えるのだろうか」というのが現実となっている昨今。
この世の未来を支える世界中の子供たちの「笑顔」や「がんばり」に敬意を払い、大人が彼らを制限することなく、もっともっと自由な発想で日々を過ごしてほしい、とそんな気持ちで本作「My Hero〜奇跡の唄〜」を仕上げさせていただきました。

書き上げた第一稿の歌詞を元に、坂本さんからの曲が届きます。

僕はまた小躍りしました。
そしてかなりニンマリしていたと思います。
なんといっても世界中で一番最初に坂本さんの楽曲を聞けたわけですからね。

それと同時に、坂本さんがいろんなアーティストや子供たちが歌うためにどんな楽曲を作られるのだろうかという興味に対して、出来上がってきた曲から溢れてくる「優しさ」「壮大さ」「美しさ」、それらを感じた僕はやはりニンマリが止まりませんでした。

そこからお互い作品を高めていくために幾度となく意見交換をさせていただきながら作品を仕上げていきました。そのやりとり自体が非常に貴重な経験となりましたし、とても楽しかったというのが一番の感想です。
作品を作ることに夢中になれるのってアーティスト冥利につきますね。

楽曲が大体固まってきた頃には2021年のイベントに参加してくれたりレコーディングに参加してくれる歌手の皆さんの顔ぶれも出揃ってきました。

それはそれは豪華なメンバーです。

皆さん言い出しっぺの彼の熱量に施された方々です。

たった一つの熱量が僕や坂本さんを含んださらなる熱量となり、その熱量がまたさらにいろんな歌手やアーティストの熱量を加えていきました。

今のご時世、これを「CDにして売る」というような発想にはつながりません。
CDを売るという時代でもないし、はたまたそれをイベント等で売るような機会もありません。
それでもこんな豪華なメンバーで曲を仕上げることが出来たこと、とても嬉しく思うし、誇らしく思います。

本来ならたくさんの子供達と一緒に歌ってレコーディングもイベントもしたかったわけですが、コロナ蔓延するなかで、流石に「密」となって歌うことは避けました。

今年の2月のイベントはオンラインとなりましたが、世界中の皆さんにイベントのことや、楽曲のことを知っていただくには、かえってチャンスだと考え、このイベントや思いがたくさんの方に伝わると信じております。

またイベントがチャリティーでありますので、たくさんの皆さんからの支援、御援助いただけば幸に思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします!

See you!

                    2021年2月3日
                    作詞家、音楽プロデューサー
                    つんく♂


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【チャリティーソング「My Hero~奇跡の唄~」リリース情報】

■タイトル:「My Hero~奇跡の唄~」 作曲:坂本龍一/作詞:つんく

■配信⽇︓ 2021年2⽉15⽇(月)
■価格︓200円(税別)※収益をチャリティーとして寄付
■備考︓iTunes Storeをはじめとする各⾳楽配信サービス(40ストア)にて
  販売価格の税抜き、税込みは配信ストアによって異なります。
■歌唱参加アーティスト:ISSA(DA PUMP)、大野雄大&花村想太(from Da-iCE)、尾崎裕哉、河村隆一、⽊⼭裕策、⻤⿓院翔(fromゴールデンボンバー)、KEIKO、倖⽥來未、サンプラザ中野くん、鈴⽊亜美、新羅慎⼆(若旦那)、HIKAKIN & SEIKIN、ピコ太郎、hitomi、Beverly、FANTASTICS from EXILE TRIBE、松浦航大、Miracle Vell Magic、持⽥⾹織(Every Little Thing)、YU-KI(TRF)、YUKA(moumoon)、LECこども合唱団(50⾳順)

■CD発売予定日:2021年3月上旬予定
■収録内容:「My Hero~奇跡の唄~」+カラオケ2曲入り 
■価格:シングル700円(税別) ※収益をチャリティーとして寄付
■発売:株式会社ワンダーコーポレーション
 ※全国の新星堂・WonderGOOにて発売
■備考:数量限定販売

LIVE EMPOWER CHILDREN2021 公式サイトはこちら!
 

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つんく♂

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「スキ」めちゃええやん!
総合エンターテインメントプロデューサー / TNX株式会社代表取締役社長。1992年、ロックバンド・シャ乱Qのボーカリストとしてデビュー。音楽家として作詞・作曲と、「モーニング娘。」をはじめとした数多くのアーティストプロデュースを手がける。