つんく♂とモーニング娘。新メンバーがドッキドキの初対面!
noteマガジン「つんく♂の超プロデューサー視点!」、今回のゲストは、2019年に加入したモーニング娘。’21の15期メンバー、北川莉央、岡村ほまれ、山﨑愛生。実はつんく♂とは初対面! 加入して1年半経った現在の心境から、「同期として加入したかった先輩は?」といったつんく♂ならではの質問まで。2021年3月31日にリリースされる新アルバムのこともたっぷりと語ります。後編はこちら。(編集 小沢あや / 文 羽佐田瑶子)
「で、さっそく次の新メンバー入って来たらどうすんの!?」
つんく♂:15期は同時に加入したんやっけ?
北川:そうです。私と岡村ほまれちゃんが一般からの加入で、山﨑愛生ちゃんは研修生でした。
山﨑:私はハロプロ研修生北海道で活動をしていました。
つんく♂:山﨑は、ハロコン(ハロー!プロジェクト全体のコンサート)に帯同したことはあったの?
山﨑:研修生で行われる「実力診断テスト」で賞をとった時に、北海道公演に出演させていただいたことはありましたが、ツアーはありませんでした。
つんく♂:なるほど。じゃあ、がっつりツアー等で帯同したことはないんやね。北川と岡村は、モーニング娘。のオーディションを受けるまでは何をしていたの? 他のアイドルのオーディションを受けたことはあった?
北川:私は普通の学生でした。中学までは吹奏楽部に入っていて、ピアノもやっていたので、音楽は好きでしたね。ずっとアイドルになりたいと思っていて、いくつかオーディションを受けたことがあります。でも、一次選考や二次選考で落ちてしまって。最終選考まで進んだのは、モーニング娘。が初めてでした。
つんく♂:北川は、どうしてアイドルになりたいと思ったん?
北川:昔からテレビを通してアイドルを見ていたので、アイドルのように歌って踊ってキラキラした人になりたいと思っていました。正直、私は自己PRの内容も薄いし、顔も特別可愛くないし、自信はなくて……。合格した時は、信じられなかったです。
つんく♂:そうだったんや。岡村は?
岡村:私はアイドル自体には興味がなかったんですけど、小学校5年生の時にYouTubeでスマイレージさんの動画を見てからハロー!プロジェクトにハマって。中学1年生でモーニング娘。のオーディションを知った時に、「ハロプロのアイドルならなりたい!」と思って、オーディションを受けました。
つんく♂:オーディションは、1回目?
岡村:はい、1回目です。
つんく♂:(拍手)すごい、一発合格やん!
岡村:ありがとうございます!
つんく♂:しばらく活動自粛で、ライブができなかったやん。加入して1年半くらいやと聞いたけど、モーニング娘。としての実感はどう? 正直、まだない?
北川:2020年の7月からハロプロとしてのコンサートが再開したので、ステージに立つという意味では、それなりに経験させてもらっています。でも、モーニング娘。としての単独コンサートは一度だけなので、まだまだわからないですね。
つんく♂:俺やったら、このタイミングで次のメンバーを募集するけどね。まだ15期が安定していないうちに「16期」を入れて、ぐちゃぐちゃにする(笑)。
全員:怖い!!(全員、真顔になる)
つんく♂:まだ不安定な部分がある時の方が、実は自分たちにとっても刺激になるし、ファンも面白いし、いいと思うんやけど。もし、今新しいメンバーが入って来たらどうする?
北川:絶望するかもしれないです(笑)。
山﨑:私はモーニング娘。最年少メンバーの座を奪われたくないです。
つんく♂:まあ、急に奪われたら悲しいね。
岡村:同い年の子が入ってきたら、どう接したらいいのかわからないかもしれないですね。プライベートは話しやすいけれど、振付けのアドバイスなんて、まだ全然できる気がしません……。
北川:私も同い年だと、趣味や考えも似ているだろうから、ライバルになってしまいそうです。
つんく♂:歌とかダンスの経験が豊富な大学生とか入ってきたら、一番衝撃かもね。
全員:こわいーーーーー!!!(全員、目を見開く)
岡村:先輩と後輩の立場が逆転しちゃいそうです!
新アルバム談義「君らは譜久村とか生田のこと、結構見とるんやな」
つんく♂:15期は今回が初めてのアルバム参加やんね。収録曲15曲の中からシングルと自分が歌っている曲を除いて、どれが好きやった?
山﨑:私は、可愛い曲や元気な曲が好きなんですが、『このまま!』や『愛してナンが悪い!?』などカッコいい曲も好きでした。ラップパートのレコーディングは苦戦したけど楽しかったですし、早くパフォーマンスをしてみたいです。
つんく♂:『愛してナンが悪い!?』の歌詞、どこが好きだった?
山﨑:「道なき未知の道」「誰のものでもない君の未来」「限界決めつけるなその可能性」です。自分の未来は自分のもので、道を作っていくのも自分で、可能性はどこまでも広がっている、という前向きさを「道なき未知の道」と表現したところも好きです。
北川・岡村:(真剣な顔でうなずく)
山﨑:私は、モーニング娘。の15期メンバーとして加入する前、ハロプロ研修生北海道だったんですが、研修生発表会の選抜メンバーにはなかなか選んでもらえなかったんです。3回目の実力診断テストで「自分の力で研修生発表会に参加するぞ!」「人とは違う、まだみんなが知らない私をみせよう!」と、思い切ってアクロバットに挑戦したんです。
つんく♂:やるやん! すごい。
山﨑:本番のアクロバットは失敗してしまいましたが、キャラクター賞をいただき、新しい私をみせることができたので、挑戦して良かったと思いました。今は演技とトークが得意ではないのですが、最初から苦手だって決めつけないで、「自分に新たな道が増えるかもしれない」と、楽しんで挑戦していきたいと思うんです。
つんく♂:素晴らしい! そんなことがあったんやね。岡村は?
岡村:私は『二人はアベコベ』(歌:譜久村、牧野、羽賀、北川)ですね。楽曲のタイトルを聞いた時に、「これは絶対可愛い曲だ!歌えるかな」と楽しみにしていたら、全然選ばれていなくて。私じゃないんだ、と少しショックでした。でも、選ばれたメンバーが可愛らしいけれど大人っぽい要素がある人たちなんですよね。見た目もそうだけど、声の感じがしっとりしている系の4人だからこそ歌える曲だなと思います。
つんく♂:岡村、歌詞のどの部分が好き?
岡村:最初の『二人はアベコベ 好みが違うし 時間感覚もね』。9期メンバーの譜久村さんと生田さんが、私の頭の中に浮かびました。譜久村さんは、どちらかというと時間がゆったり進んでいる感じで、対して生田さんは早く進んでいる感じなんです。けど、足りない所をそれぞれが補っていたり、お互いを信頼しているんです。
北川:(頷く)
岡村:以前も、コンサートの遠征をした時に2人がお土産を選んでいたのですが、生田さんはすぐに欲しい物を手にとってどんどん次のコーナーに行くんです。一方、譜久村さんは、「お~、こんな物もあるのか〜。どれにしようかな〜」という感じで、じっくり吟味していました。そのあと、生田さんが売り場を一周して戻ってきて、最後はまたお土産を一緒に選んでいたんです。「アベコベな二人」だな、って思いました。
つんく♂:譜久村と生田のエピソード、おもろいな。こんな風に後輩が観察してるとは、本人らも気がついてないかもね(笑)。
岡村:私自身は恋愛経験はないので、この歌詞のような気持ちにはなった事は無いけれど、ドラマや漫画などで全く正反対の2人が結ばれたり、違うからこそどこか惹かれたりするのが、凄く自分的にしっくりきて、歌詞に「ああ! 分かる!」と、とても共感しました。
つんく♂:北川はどう?
北川:私は『信じるしか!』が好きです。とくに、冒頭の「信じるしかない やりきるしかない 誰の為じゃない 自分の為だろ!?」という歌詞。やるのもやらないのも自分次第だし、やり切るかやり切らないのかも自分次第。でも結局は誰のためでもなく、自分の幸せのためですよね。「すべては自分にかかっているんだ。自分の為に自分は動くんだ」という意味だと私は解釈しています。
つんく♂:なんでそのフレーズが刺さったの?
北川:私は昔から、すべて他人に合わせてしまうし、自分の意思を持っていたとしてもすぐに自信をなくして、周りに流されてしまう傾向があるんです。
つんく♂:具体的には、どんなこと?
北川:例えば、ダンスレッスンの時。自分の立ち位置はキッチリ合っているはずなのに、「ここらへんじゃなかったっけ?」と言われると、「ごめんなさい、そっちでした」と、流されてしまいます。人生において大事な「受験をするかしないか」の話が出た時でさえ、自信がないせいで結局白紙になったこともありました。
つんく♂:立ち位置の話と受験の話はちょっと違う気もするけど、まあええか(笑)。それで?
北川:でも、その時にこの歌詞を読んで「やるもやらないも自分の人生」「自分の為に自信を持って進んでいくんだ」と背中を押してもらいます。「誰になにを言われようと、結局は自分の人生だから」というモットーで過ごしていきたいと思いました。
つんく♂:じゃあ、アルバムを友だちや家族にオススメするなら、まずはどの曲を聴いてもらう?
北川:私は『ギューされたいだけなのに』をオススメしたいですね。カッコいい曲調だけれど、歌詞から寂しさを感じたりサビが強めだったりするのが、今のモーニング娘。っぽいなと。グループ全体はカッコいいけれど、一人ひとりの性格を噛み砕いていくと個性があって可愛らしさも寂しさもあって、今のメンバーとリンクしているように思います。
つんく♂:具体的に、好きなMVのシーンとか歌詞とかある?
北川:サビ前の『かまってほしい』という歌詞が好きで、絶対ここの歌割りをもらいたいと思ってレコーディングに挑みました。実際に歌わせてもらえることになって、MVでも映っているので、自分のところを見てほしいですね(笑)。
つんく♂:そういう姿勢、ええやん!
山﨑:私は『Hey! Unfair Baby』をオススメしたいですね。「運がないならなお、うまくいくなら今しかない。変わらなきゃ」という前向きな曲で、いろんな人に元気になってもらえるんじゃないかと思います。あとは『変わらなきゃ』という大事なパートを自分が歌っているので、そこを注目して聴いてほしいです。
つんく♂:ええよ、ええよ。
岡村:私は『KOKORO&KARADA』です。モーニング娘。に入ってから、父が家でよくモーニング娘。の曲をかけているのですが、この曲がすごく好きみたいで。「めっちゃカッコいい!」と言いながら聞いてくれているのを、私もうなずいています。間奏や後ろの音が繊細だけどダイナミックで、どんな心情の時も聞きやすくて。友だちに「聴いてみて!」と伝えたらカッコいいと褒めてもらえました。後はメインで歌われている先輩方のパフォーマンスも、すごく好きです。
つんく♂:なるほど。自分が映るシーンだと、どこ?
岡村:この曲のMV、私あんまり映っていないんですよ(笑)。最初に一人ずつ抜かれる時に、私の目の中に電波が走るところがあるので、そこかなと思いますね。
つんく♂:北川と山﨑は、「このアルバムのMVで、この私を見て!」はどこ?
北川:『純情エビデンス』のMVですね。映る回数は少ないんですけど、サビ前とラストのアウトロのところで映っていて、サムネイルにも起用してもらっているんです。ファンの方にも「カッコよかった」と言ってもらえる機会が一番多いので、注目していただきたいですね。
山﨑:『ギューされたいだけなのに』で、15期と横山玲奈さんがうさぎのぬいぐるみを持っているんですよ。私はパンダさんが好きなのに、うさちゃんを持っているなんて珍しいから注目してほしいです。あとは、一人ひとり布を使ったシーンが上手に映っていたなと自分では思っています。
つんく♂:気に入って何度も見てしまうMVと、あまり見ないMVはあるの?
岡村:自分の写りが悪くても、曲が好きなら、自分のところだけを飛ばして見るようにしています。父が、リビングの大きなテレビでMVを流しているのが本当に嫌で。私が居ない時に見てほしいです。
北川:わかる! 私の父親も同じことをしています。私は、自分で見る分には映りがいいMVをよくみますね(笑)。
つんく♂:(笑)。そういうのいいよー! 大事、大事。
山﨑:大きい画面で繰り返し見るのはあまり好きじゃないんですけど、見ている人が可愛いと思ってくれているならまあいいかなと思います。
つんく♂:ハロプロはYouTubeチャンネルもたくさんあるんやろ? ああいうのは見るの?
北川:私はたくさん見ますね。DVDマガジンでも、面白く話せたぞっていう自信がある時は、何回も繰り返し見ます(笑)。
岡村:私は、最初の頃は猫を被ってしまって、感情を表に出せなかったんです。最近はDVDマガジンの企画がすごく面白くて、うまくいったところは何度も見ちゃいますね。ファンの方の声も気にしてチェックします。
山﨑:私は自分の話している映像が好きじゃないので、正直に言うとあまり見たくないです。でも、見ないと自分が何を話したのか、どういう話し方なのかわからないから、客観的に見て自分を確かめるために見ることはたくさんあります。
つんく♂:それは、変わりたいと思っているの?
山﨑:変えたいと思うんですけど、ファンの方には「そのままでいて欲しい」と言われたりするのでどうしようと思いますね。
つんく♂:なかなかのファンサービスやな。
歴代モーニング娘。メンバーで同期になりたかった先輩は?
つんく♂:意地悪な質問ではないんやけど、3人に聞いてみたいことがあって。モーニングの歴代の先輩の中で、「この人と一緒にパフォーマンスをやってみたいなー」っていう先輩の名前を挙げてみて。
全員:えー!?
つんく♂:もし同い年くらいの同期だったとして、ライバルでも友だちになりたいでも、どんな基準でもいいから。
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