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セルフライナーノーツ

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【無料マガジン】つんく♂が提供した楽曲のセルフライナーノーツです。
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#モーニング娘

モーニング娘。2024年 11月 27日発売 Album「Professionals-17th」 セルフライナーノーツ

モーニング娘。の17枚目のオリジナルアルバム。 結成して26年なので、年に1枚作っていれば、 もう少しアルバムタイトルがあってもよいところですが、それでも17枚。 「ローマは一日にして成らず」ということわざどおり、歴史があって今はある。 そう思うと感無量です。 ここまでの応援、本当にありがとうございました。そしてこれからもガンガン応援 よろしくお願いします! で、どんなアルバムかという話ですが、 アルバムタイトルは『Professionals-17th』 メンバーもタイトル

モーニング娘。’24 8/14 Sg 「なんだかセンチメンタルな時の歌」 ライナーノーツ

仮歌を自分で入れることが出来なくなった分、音符に対して歌詞を落とし込んでいく時に今まで以上に神経を使うようになっています。 仮歌が自分で出来るならば、多少は歌いながら微調整して詰め込んでみたり、その場で歌詞を書き換えたりね。 でも、今は誰が読んでも分かりやすいように、音符に対して言葉数が合うように工夫して書いてるつもりです。 それでも音楽だし、日本語でも英語でも、一音にひと言とは限らないし、受け取る側の主観によって、変わってくるのは当然です。 この曲はそういう意味では

モーニング娘。’23 feat. 譜久村聖 10/25発売 Single 「Neverending Shine」セルフライナーノーツ

俺が譜久村なら、 自分が歌ってるモーニング娘。を最前席で観たいって思うだろう。 そこから 「僕がもう一人いたら」 という歌詞に辿りついてます。   人称が「僕」になってるのは、 譜久村が歌う分「私」で歌うより 「僕」の方が、より「パブリック」な立ち位置に感じる気がしたからです。   「僕」や「私」で、 アイデンティティを決めるような時代ではないのかもしれませんが、 それでも日本語にそれがあるなら、使い分けさせていただきます。   卒業ナンバーだからミディアムがいいとか、 バラ

モーニング娘。’23 10/25発売 Single「すっごいFEVER!」セルフライナーノーツ

ちょっと小難しい話をしますと、 レコーディングの機材の進化する時期ってのがありまして、 1960年後半にモノラル音声からステレオに発展し、 1980年半ばにはアナログテープからデジタルテープに進化しました。 僕の記憶では1982~3年くらいにコンパクトディスクが登場したので、 その辺りから急激に音質は良くなってるはず。 逆にいわば、その時代までの音源って 「ああ、モノラルだ」 とか「アナログテープの音だな」 というのは割とわかりやすいですが、 1980年も半ば以降の音源って、

モーニング娘。’23 2023年8月30日発売Album「モーニング娘。ベストセレクション~The 25周年~」セルフライナーノーツ、完全オリジナルの新曲に関して

モーニング娘。の25周年を記念したベストアルバム「モーニング娘。ベストセレクション~The 25周年~」の中に収録されている完全オリジナルの新曲に関して解説させていただこうと思います。   HEAVY GATE / モーニング娘。’23 作詞:つんく 作曲:つんく 編曲:大久保薫 心の扉を開こう!というような歌詞は、 世の中的にも、まあ、よくありがちなのかもしれません。   ただ、この主人公はやはりかなり複雑で、 なんとかしなきゃいけないとも感じつつ、 周りのみんなにも「笑

モーニング娘。’23 2023年8月30日発売Album「モーニング娘。ベストセレクション~The 25周年~」セルフライナーノーツ、Disc2に関して

Disc2   さて、Disc2はある種ライブでも鉄板曲、カラオケでも人気の曲、 メンバー人気も高く、つんく♂的にも思い出の曲たちが集いました。   順番に簡単解説です。 1曲目「LOVEマシーン(updated 23 Ver.)」ですが、バックトラックはアルバム「The Best!〜Updated モーニング娘。〜」の時にアップデートしました。オリジナルよりBPMでいうと4アップしてあるので、スピード感アップしてますよ! イントロのコーラス部分はおなじみのオリジナルパート

モーニング娘。’23 2023年8月30日発売Album「モーニング娘。ベストセレクション~The 25周年~」セルフライナーノーツ。アルバムタイトル、Disc1に関して

さて2年5ヶ月ぶりにアルバムが出ますモーニング娘。の「モーニング娘。ベストセレクション〜The 25周年〜」に関して、お話してみたいと思います。   まずはタイトル。   ベスト盤のタイトルなんて、だいたい定型パターンの中のどれかでしょ!?   なんて思われがちですが、一般的なアルバムのタイトルの方が、個性を強調すればプロ的な感覚として「なんかいい感じ!」に出来そうな気がするんですが、 ベスト盤(これって日本的発想だとは思いますが)のタイトルって ・「ベスト盤」ってわかって

モーニング娘。’22 12月21日発売Sg「Swing Swing Paradise」セルフライナーノーツ

プロのエンターテイナーであってほしい。 この曲はそういう願いを込めて作りました。   彼女たちが自分達を演出しやすい曲とはどんなのだろうか・・・   前シングルを作り終え、彼女達がその曲達を プロモーションしている様子も伺いながら、 その頃には次の曲をどんな曲にしようかと考えているものです。   日本国内にもたくさんのガールズグループもあるし、 韓国にも刺激的なグループがたくさんあります。   モーニング娘。に今必要なものは個性です。   他との違いをいかにアピールするか。

モーニング娘。’22 12/21 Sg 「Happy birthday to Me!」ライナーノーツ

プロデューサーつんく♂として、 今のモーニング娘。が歌うべきメロディーを考えました。 つんく♂としての特徴をアピールすべき。 それは、耳に残るメロディー。 歌いやすそうなメロディー。 でも、実際はリズムが難しく歌いごたえのあるメロディー。 ここらを考慮しながら作っていきました。 作ってる時から考えていたのは、 時代を感じさせない普遍的な存在感。 流行りの音を追いかけるとすぐに古くなるし、 何か過去のノスタルジックさを追い求めると 企画色が強くなる。 「Happy b

モーニング娘。’22 6/8 Sg 「大・人生 Never Been Better!」セルフライナーノーツ

久々なのかもしれませんが、俗に「つんく♂ファンク」と呼ばれるジャンルに属する曲かと思います。  僕はそもそもこのモータウン系のR&Bやダンスナンバーが大好きで、1970年代のディスコミュージックも大好き。 1980年代のユーロビートもたくさん聴き、踊りました。 でも、なんとなく体に染みるのはアース・ウインド・アンド・ファイヤーのあのリズムと生ブラスが絡まる感じが大好きで、今聴いても何度も何度も興奮してしまいます。   今回のこの曲は1年くらい前に作って眠らせてあったものです

モーニング娘。’22 6/8 Sg「Chu Chu Chu 僕らの未来」セルフライナーノーツ

  やはりなんだかんだ言ってモーニング娘。の作品を作るのって腕がなる。 ピッチングの前にブンブン肩を回してる感じっていうのかな。   ただ、作品作りって気合い入れすぎると、聴いてる側にも歌う本人たちにも気づかれてしまうというか、「肩に力入ってるなぁ〜」ってなってしまう。   なので、やっぱプロとして、いかに冷静を保つかってのが大事。   今回のシングルにも僕の作品が2つあるわけですが、まず「Chu Chu Chu 僕らの未来」の方が先に仕上がりました。   何か奇を衒うつもり

モーニング娘。’21 12/8発売シングル「よしよししてほしいの」セルフライナーノーツ

15期メンバーが加入し、現状14人のモーニング娘。 昨今、大人数のボーカルグループが多いので世の中の皆様も人数感的に見た感じは慣れっこかもしれませんが、いざレコーディングする立場、仕事する側となるとまあまあ多いなぁと感じる人数です(笑)。 というのも音楽制作において多人数のボーカルユニゾンって、上手に使えば迫力にも、音圧にもなるんですが、逆に言わば、とても歌のうまい人が混じってても、聴いた感じはざっくりした印象になるのも事実。 正直、今のメンバー、歌はそれぞれ上手いんです

モーニング娘。'21 12/8発売シングル「Teenage Solution」セルフライナーノーツ

9月13日に放送されました日本テレビ「人生が変わる1分間の深イイ話」で少々ですが、レコーディングシーンが流れました。 それは、この曲の2番終わりの間奏のセリフ部分のレコーディングシーン。 タイトルからもわかるように「ティーネイジ」のことを歌っているので、メンバーとしても10代のメンバーの顔を思い浮かべながら制作してしていきましたよ! さて、まず、全体のイメージのお話。マイナー調ですがとても強い曲。 しかも、暗い印象でなくキラキラしてる。 雨の日の夜、道路が車のライトで反射

モーニング娘。’21 3/31 AL 「16th〜That’s J-POP〜」セルフライナーノーツ【前編】

つんく♂noteのご愛読、ありがとうございます。2021年3月31日発売のモーニング娘。'21の16枚目のアルバム 『16th〜That’s J-POP〜』のセルフライナーノーツ、全曲分を前後編に分けて全文無料でお届けします! ※有料マガジン「つんく♂の超プロデューサー視点!」では、つんく♂のこだわり解説が加筆された「定期マガジン購読者限定のこだわり視点版」も同時公開中です。こちらもぜひ、お楽しみください。セルフライナーノーツ後編はこちら。(文 つんく♂) ようやくモーニン