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セルフライナーノーツ

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【無料マガジン】つんく♂が提供した楽曲のセルフライナーノーツです。
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#つんくnote

モーニング娘。'24 2024年 11月 27日発売 Album「Professionals-17th」 セルフライナーノーツ

モーニング娘。の17枚目のオリジナルアルバム。 結成して26年なので、年に1枚作っていれば、 もう少しアルバムタイトルがあってもよいところですが、それでも17枚。 「ローマは一日にして成らず」ということわざどおり、歴史があって今はある。 そう思うと感無量です。 ここまでの応援、本当にありがとうございました。そしてこれからもガンガン応援 よろしくお願いします! で、どんなアルバムかという話ですが、 アルバムタイトルは『Professionals-17th』 メンバーもタイトル

大森靖子 9/18発売Album楽曲「ミス・フォーチュン ラブ」セルフライナーノーツ

まずは、大森さん、デビュー10周年おめでとうございます。 自分でも作曲するアーティストからの作曲の依頼ということで、 どんな曲を期待されてるのか、 こっちもプロとして気になるわけです。 「ゴールドな雰囲気でお願いします」 え? マイナー調で激早テンポな曲ではなさそうなので、 色っぽい艶あり系の曲を意識して書きました。 どんな歌詞を書いてくるかも謎なままですが、 歌詞のハメ方によっては、スピード感のある曲にもなるし、 ミディアムテンポなゆったりまったりな曲にもなるな〜

モーニング娘。’23 feat. 譜久村聖 10/25発売 Single 「Neverending Shine」セルフライナーノーツ

俺が譜久村なら、 自分が歌ってるモーニング娘。を最前席で観たいって思うだろう。 そこから 「僕がもう一人いたら」 という歌詞に辿りついてます。   人称が「僕」になってるのは、 譜久村が歌う分「私」で歌うより 「僕」の方が、より「パブリック」な立ち位置に感じる気がしたからです。   「僕」や「私」で、 アイデンティティを決めるような時代ではないのかもしれませんが、 それでも日本語にそれがあるなら、使い分けさせていただきます。   卒業ナンバーだからミディアムがいいとか、 バラ

モーニング娘。’23 10/25発売 Single「すっごいFEVER!」セルフライナーノーツ

ちょっと小難しい話をしますと、 レコーディングの機材の進化する時期ってのがありまして、 1960年後半にモノラル音声からステレオに発展し、 1980年半ばにはアナログテープからデジタルテープに進化しました。 僕の記憶では1982~3年くらいにコンパクトディスクが登場したので、 その辺りから急激に音質は良くなってるはず。 逆にいわば、その時代までの音源って 「ああ、モノラルだ」 とか「アナログテープの音だな」 というのは割とわかりやすいですが、 1980年も半ば以降の音源って、

寺嶋由芙 2023年08月30日発売 Sg 「大宇宙の無限愛」ライナーノーツ

ハロー!プロジェクトのことも詳しくって、 しかも、彼女がアイドルなりたての頃から知ってて、 そんな彼女がBiSを卒業後も、ソロとして一人戦っている。 と、書くと大袈裟かもしれませんが、 でも、実際にファンの皆さんと力を合わせて、 この日本のエンタメの世界で奮闘しているのは事実だと思う。 年明け早々、 寺嶋チームのスタッフ(確かメーカーさん)から、 「寺嶋に内緒の企画なんですが、 彼女が心より信頼、尊敬しているつんく♂さんから 寺嶋に楽曲を提供していただけないでしょうか。」

モーニング娘。’23 2023年8月30日発売Album「モーニング娘。ベストセレクション~The 25周年~」セルフライナーノーツ、完全オリジナルの新曲に関して

モーニング娘。の25周年を記念したベストアルバム「モーニング娘。ベストセレクション~The 25周年~」の中に収録されている完全オリジナルの新曲に関して解説させていただこうと思います。   HEAVY GATE / モーニング娘。’23 作詞:つんく 作曲:つんく 編曲:大久保薫 心の扉を開こう!というような歌詞は、 世の中的にも、まあ、よくありがちなのかもしれません。   ただ、この主人公はやはりかなり複雑で、 なんとかしなきゃいけないとも感じつつ、 周りのみんなにも「笑

モーニング娘。’23 2023年8月30日発売Album「モーニング娘。ベストセレクション~The 25周年~」セルフライナーノーツ。アルバムタイトル、Disc1に関して

さて2年5ヶ月ぶりにアルバムが出ますモーニング娘。の「モーニング娘。ベストセレクション〜The 25周年〜」に関して、お話してみたいと思います。   まずはタイトル。   ベスト盤のタイトルなんて、だいたい定型パターンの中のどれかでしょ!?   なんて思われがちですが、一般的なアルバムのタイトルの方が、個性を強調すればプロ的な感覚として「なんかいい感じ!」に出来そうな気がするんですが、 ベスト盤(これって日本的発想だとは思いますが)のタイトルって ・「ベスト盤」ってわかって

原田波人 4/5発売 Sg 「純情ホトトギス」 ライナーノーツ

これまでにもいろんなタイプのいろんな歌手の方々に曲を提供させていただきましたが、 今回「純情ホトトギス」という曲を提供させていただいたのは、 なんとも若い20歳の原田波人君。 デビュー前のアマチュア時代の歌やデビューしたての頃の動画も 見させていただきましたが、 なんとも新鮮なキャラクターを持つ彼。 そんな彼がドロドロの失恋ソングを歌うのも変だし、 かといってダンスミュージックを歌うというような企画になるのも「違うな〜」 って思いながら、 どんな曲を作ろうかと実は結構迷い

モーニング娘。’22 12月21日発売Sg「Swing Swing Paradise」セルフライナーノーツ

プロのエンターテイナーであってほしい。 この曲はそういう願いを込めて作りました。   彼女たちが自分達を演出しやすい曲とはどんなのだろうか・・・   前シングルを作り終え、彼女達がその曲達を プロモーションしている様子も伺いながら、 その頃には次の曲をどんな曲にしようかと考えているものです。   日本国内にもたくさんのガールズグループもあるし、 韓国にも刺激的なグループがたくさんあります。   モーニング娘。に今必要なものは個性です。   他との違いをいかにアピールするか。

モーニング娘。’22 12/21 Sg 「Happy birthday to Me!」ライナーノーツ

プロデューサーつんく♂として、 今のモーニング娘。が歌うべきメロディーを考えました。 つんく♂としての特徴をアピールすべき。 それは、耳に残るメロディー。 歌いやすそうなメロディー。 でも、実際はリズムが難しく歌いごたえのあるメロディー。 ここらを考慮しながら作っていきました。 作ってる時から考えていたのは、 時代を感じさせない普遍的な存在感。 流行りの音を追いかけるとすぐに古くなるし、 何か過去のノスタルジックさを追い求めると 企画色が強くなる。 「Happy b

米津玄師「KICK BACK」をきっかけに振り返る、「努力 未来 A BEAUTIFUL STAR」 のフレーズが生まれた理由。 

テレ東で10月11日24:00より始まったアニメ番組「チェンソーマン」。 このアニメ番組の主題歌を米津玄師くんが担当していて、その曲「KICK BACK」の一部にモーニング娘。の「そうだ!We're ALIVE」の歌詞やフレーズが使われています。 経緯に関しては以前の僕のコラム「米津玄師氏の担当の方から連絡がありました。」の中で解説させてもらいました。 アニメ「チェンソーマン」、当然14歳の長男や妻と一緒に楽しませてもらっています。正直、僕も年齢的にも環境的にも、こうい

HELLO KITTY「ザ☆ピ〜ス!」 セルフライナーノーツ

ちなみに 「ザ☆ピ〜ス!」もすごい! モーニング娘。の曲っていろんな人がカバーしてくれてるけど、 モーニング娘。オリジナルパワーに押されて個性が出せない作品も多い中、このキティちゃんの「ザ☆ピ〜ス!」はまじやばいっす。 こちらもおなじくOCHA NORMAが応援参加してくれてますが、 基本の主メロディはキティちゃんが歌っています。 ソロで歌うにはずいぶん忙しいこの曲ですが、 「「ザ・キティちゃん」が最初から最後まで一気に駆け抜けていく」 そんな感じです。 こ

モーニング娘。’22 6/8 Sg 「大・人生 Never Been Better!」セルフライナーノーツ

久々なのかもしれませんが、俗に「つんく♂ファンク」と呼ばれるジャンルに属する曲かと思います。  僕はそもそもこのモータウン系のR&Bやダンスナンバーが大好きで、1970年代のディスコミュージックも大好き。 1980年代のユーロビートもたくさん聴き、踊りました。 でも、なんとなく体に染みるのはアース・ウインド・アンド・ファイヤーのあのリズムと生ブラスが絡まる感じが大好きで、今聴いても何度も何度も興奮してしまいます。   今回のこの曲は1年くらい前に作って眠らせてあったものです

NHK Eテレ いないいないばあっ!「いいことありそうだ!」セルフライナーノーツ

  これまでもたくさん作詞や作曲を担当させていただきましたNHK Eテレの「いないいないばあっ!」ですが、今回なんと加山雄三さんとコラボさせていただけることとなりました。誠に光栄に思っております。   今から4年ほど前に加山さんのアルバムに作詞家として参加させていただいたことが縁で、それ以来何かと気にかけてくださっています。   そんな中、加山さんのマネージャーさんより、「60年代に作った未発表の曲が数多く出てきたので、その中から一曲つんく♂さん歌詞書いてみませんか?」と連絡